ターゲットは「建設業界らしくない人」 東急建設が「焼肉が好きな人」「筋トレが好きな人」など7種の”俺得エントリーシート”
東急建設は3月26日、2019年度新卒向けに「俺得エントリーシート採用」のサイトを公開した。「焼肉が好きな人得」「音楽が好きな人得」など7種類の”俺得エントリーシート”(以下ES)を用意している。
「焼肉が好きな人得ES」では好きな肉の部位のほか、その部位の解説やエピソード、焼き方や食べ方などのこだわりを質問。さらに、焼き肉を通して得た能力を「対人関係能力」「創造的思考力」「ヴァイタリティ」「計画的思考力」「問題解決力」に分類し、その理由を説明するというもの。
「焼肉奉行は、状況把握力・気配りが必要。いいリーダーになるのでは」
このESでは”焼肉”というより、”焼肉会”に焦点を置き、「焼肉がとにかく好きな人は、気配りのできる人」としている。
「実は肉を焼いて食べる行為の中に、ビジネスに役立つスキルが凝縮されているのです。店の選定から始まり、参加者の調整、焼く順番や焼き加減はもちろん、それぞれのお腹具合を把握しつつオーダーも仕切るなど、やることは満載です」
とサイトでは説明。さらに、「焼肉奉行」は”状況を冷静に把握する力、気配り”が必要として、「ビジネスでも最高の雰囲気を生み出すリーダーになれるのではないかと期待しています」とコメントしている。ちなみに担当者の好きな肉の焼き加減は「ミディアムレア」だと明記されている。
たしかに焼肉会の幹事スキルはビジネス面でも活用できる。ただ「自己PR」「志望動機」などの項目がない分、どのように落とし込んで自分をアピールするかがポイントになりそうだ。
「どの学生も同じようなES。個性を見て『建築業界らしくない人』に来てほしい」
他にも「音楽が好きな人得ES」では「バンドでボーカルやってた人は、求心力のある人」として同社の社歌を作るという課題が出されている。また、「筋トレが好きな人得ES」では、「筋トレばかりしていた人は、継続力と分析力のある人」として好きな筋肉の鍛え方を質問。ほかにも、4コママンガや写真で自身を表現するESなどがある。
「#こんなESだったら俺得すぎる」もツイッターで募集中
キャリコネニュースの取材に同社人事部担当者は「最近はキャリア支援に力を入れている大学が多く、どの学生も同じようなESや面接回答になりがちでした」と話す。
「個性豊かな人を採用したいです。多様性のある人材が活躍できる企業を目指しているので『建設業界らしくない人』に来て欲しい。昔からある業界ですから、良くも悪くも形式を重視した人が多いです。そんな中、発想の面白い若い人が来てくれたらガラッと変わるのでは、と考えています」
またこのESを通して「学生とのコミュニケーションが取りやすくなれば」といい、学生からも「弊社に関する忌憚ない意見も聞きたい」という。昨年度も4種類のESを用意したが「今回はよりエッジの効いたものを」と同採用を企画した
もちろん通常のエントリーシートでの応募も受け付けている。また「俺得」を感じなかった人はツイッターに「#こんなESだったら俺得すぎる」のハッシュタグとともに自分が考えた俺得ESを投稿すれば人事部が確認し、来年以降の参考にするという。