2018年度新入社員「仕事よりプライベート優先」過去最高 一方で30歳時の理想の年収「500~700万」帯が増加
「仕事に期待している」と回答した人は調査開始以降、減少傾向にあった。しかし今回は過去最高の74.1%で、前回より6.1ポイント増加した。同じく年々減少していた「仕事を通じて叶えたい夢がある」も前回(67.3%)から4.5ポイント上り71.8%となった。
また2015年から減少していた出世意欲も今回は91.9%で前年比3.6ポイント増。男女別に見ると男性は前年比1.9ポイントの95.3%、女性は5.3ポイント増の86.4%となり女性の伸び率が大きい。今年の新入社員について、仕事に対して総じて前向きな姿勢で「売り手市場が進む中、不安要素の少ない世代」と説明する。
その理由としてインターンシップへの参加も増え、新入社員自ら多くの選択肢の中からすすんで企業を決めたという意識が強いこと、内定辞退防止のため企業側の手厚いフォローがあったことが挙げられる。今年の新入社員は企業からの期待も強く感じており、不安より期待が大きかったのではないかと推測される。
30歳時点での理想の年収を聞くと、前年は「400万円台」(27.1%)が最も多かったが、今年はトップが「500万円台」(22.4%)となった。また「600万円台」(16.5%、前年比3.5ポイント増)、「700万円台」(9.5%、5.1ポイント増)が前年より増加している。
一方、「300万円台」(11.3%)は6.2ポイント減。人材確保のための賃上げや、初任給の引き上げなどの話題がある中で、前述した出世意欲の増加もあいまって理想の年収も上がったと考えられる。