研究開発職の40代男性はブラック企業から転職し、現在はホワイト企業に努めている。しかし勤め先には、「この職場はブラックだ」と思い込んでいる従業員がいるという。実際は、
「全然ホワイト企業です。実際、残業時間も36協定の範囲内で、有休も取らないと怒られます。ノルマもないし締め切りも甘い」
という。男性は「こんな環境でも不満はあるものだ、とつくづく実感した」と書いている。
ブラック企業経験者の管理・事務職の20代女性は、前職からの変化を振り返る。以前は、従業員を「こき使うべきもの」「搾り取るもの」としか捉えない、貿易系のブラック企業に勤めていた。社会人として成長を阻害されるような会社だったという。
「私は内定後、貿易実務検定C級を自主的に取得しました。そうしたらなぜか、上司は『そんなことしても意味がない』と叱ってきたのです。挙句の果て『この会社には頭のいい人はあまりいないから、君だけそんなことされても困る』とも言われました」
女性は、国家資格である通関士の取得も視野に入れていた。しかし、そのことを知った上司は、女性を試験日に出勤させるなどの嫌がらせをしてきたという。さらに、
「同僚も、私が休憩室でテキストを開いているとそれを取り上げて、『こんな会社にいるなら勉強なんて無駄だよ!一緒に馬鹿にならなきゃ!』と真顔で言ってきました」
「今の職場では試験前に全員から『頑張れ』と激励されました」
女性は逃げるように転職した先は、法律事務所だった。そこで司法の面白さに目覚め、司法系の資格取得を目指そうと決意した。ただ、前職でのこともあり、「もし上司に勉強を阻害されたら」と一度は疑心暗鬼になった。
しかし、その職場は社員の向上心は諸手を挙げて歓迎するホワイト気質の社風だったという。
「有資格者である上司自ら色々と教えてくれるだけでなく、試験前は職場の全員から『頑張れ』と激励されました。試験後は『お疲れ飲み会』まで企画してくれました。司法系の資格は難関ですし、簡単には受かりません。それでもこうして暖かく応援していただけると、一年でも早く合格して役に立ちたいと思います」
さらに女性は、
「多くの企業には、勉強が好きで資格を取りステップアップできる人もいます。勉強は嫌いでも、作業が丁寧だったりコミュニケーションスキルがあったりする人もいます。皆それぞれの長所を活かして企業の役に立つべき。それを阻害することは、会社の成長をも阻害するものだと思います」
と述べている。女性が得られたのは、快適な環境だけではなさそうだ。
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