若手社員は「リクルーター」に適任なのか? 「新人に毛が生えた程度なのに」と不満も | キャリコネニュース
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若手社員は「リクルーター」に適任なのか? 「新人に毛が生えた程度なのに」と不満も

就活生の相手もするのか…

就活生の相手もするのか…

スケジュールの後ろ倒しで「短期決戦」となる2016年卒の就職活動。学生との接点を増やすため、各社が現役社員を「リクルーター」として動員することが予想されている。

リクルーターは自分が卒業した大学のOBOGとして就活生と個別に会い、会社説明や質問の受け答えなど採用の前段階の業務を行う。事実上の面接官を兼ねることも少なくないが、非公式なのでノープロブレム。8月の選考開始前に、優秀な学生を囲い込む抜け道という思惑も働いているようだ。

しかし、リクルーターに選ばれた当人たちのやる気はかなり低い。2ちゃんねるをのぞくと「ふざけんなよ人事」などの不満が噴出。仕事のやりがいなどを質問して来る就活生に対しても、「知らんがなそんなもん」と温度差が目立っている。(文:野吟りん)

小さくない負担「人事部の怠慢じゃね?」

リクルーターは、人事部以外の若手社員が担当するのが一般的。学生と会うための手間や時間はバカにならず、「クソ忙しいのに通常業務できんわ」「マジで通常業務の時間ないからクソ」と、かなり苛立っている様子が見て取れる。

だからといって、何か特別な活動手当がつくかというと、必ずしもそうではなく、学生と飲食店で面談しても、飲食代が経費になるかどうかも会社次第で微妙な場合もある。見返りらしい見返りがなく、負担が大きいため、

「人事部の怠慢じゃね。普通の社員にこんな事させなきゃ選考できねーの?」

などという不満もあがっている。

リクルーターが活動する効果を感じられないことも、やる気をそぐ原因になっている。入社4年目というあるリクルーターは「新人に毛が生えた程度なのに何で」と、指名した人事部に首をひねる。

就活生にとっては歳が近くて話しやすいのかも知れないが、経験が浅い若手に話せることは限られている。他の会社や部署を知らず「自分の会社の何が良いのかわかってなさすぎ。そんなやつをリクルーターにする人事無能すぎ」との指摘はもっともだ。

面接の場で「先輩もこう仰っており」なんて言われたら…

いざ学生に会っても、彼らの態度に辟易させられることも少なくない。社会人としてのマナーも身についていないし、リスクのある本音の質問はしにくいので、ありがちで同じような「テンプレ質問」が多くなる。

一方のリクルーター側も、下手は話をしてネットで書かれてしまっては、誰がこんな話をしたんだと問題になってしまう。

「もし面接の場で『(先輩の)○○さんもこう仰っており~』なんて、ちらっとでも言われたら…と考えると、テキトーなこと言えねー」

と腰が引けているリクルーターもいるようだ。その結果、無難なテンプレ問答の応酬に終始するという茶番劇が生まれる。リクルーターは就活生の立場も経験しているため、

「就活時に考えてたことは、入社して時間が経つと『馬鹿じゃねーの?』って思うようになる。就活時の受け答えは、今となれば『本心は違うでしょ』って思ってしまう」

と無意味さを強く感じてしまうようだ。

結局、意気込みすぎることなく「就活そのものを茶番と馬鹿にしながら取り組んだ方がうまく行くで」というアドバイスもあるが、それではあまりに虚しい。安易に若手に丸投げするのではなく、それなりのポジションの人が途中で乗り出すなど、やり方の見直しが必要な会社が実は少なくない気がしてならない。

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