「PoC」と「アジャイル」は同じ意味?全然違う? | NEXT DX LEADER

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この動画で学べること

  • 「PoC」と「アジャイル」の言葉の意味と、どこか違うのかが分かる。
  • DXでの取り組みで「PoC」と「アジャイル」を正しく使い分けることができる。

こんな人におすすめ!

  • 「PoC」と「アジャイル」の言葉の意味をよく知らなかったという人。
  • 「PoC」と「アジャイル」という手法について知りたいと思っていた人。

「少しのデータセットで試してみる」のがPoC

DXを学びたい男性
この動画ではどんなことが学べるの?
DXに詳しいロボット
株式会社 DXIA 代表取締役で一般社団法人 デジタル・イノベーション 代表理事の石川恵理香さんが、“耳にタコができるくらい受ける質問”として「PoC」「アジャイル」の違いについて説明してくれているよ。

2つの言葉の違いだけでなく、DXと関連性の強いそれぞれの言葉の意味をきちんと理解しておきたい人にも、役に立つんじゃないかと思う。
DXを学びたい男性
じゃあまず「PoC」から。「実証実験」のこととは聞いたことがあるけど。
DXに詳しいロボット
「概念実証」とかね。PoCとは「Proof of Concept」の略で、言い換えると、新しいアイデアやコンセプトの実現性について検証すること、という意味だ。

新規性の高いビジネスを立ち上げたり、革新的な技術を利用したりするときに、小規模な試作や実装を行うことなんだけど、石川さんは「プロトタイピングやモックを作って、そこから小規模で行う」ことはPoCのひとつと言っている。

また、データサイエンスを例に「全体ではなく、少しのデータセットで試してみる」こともPoCと言っている。規模は小さいけど、やりたいことは一通りやる、というニュアンスが感じ取れるので、この説明も分かりやすいかもしれない。

「とりあえずシャーシとタイヤから」がアジャイル

DXを学びたい男性
では「アジャイル」は? 「ウォーターフォール」の反対語ということは知っている。
DXに詳しいロボット
ウォーターフォールは「滝」のことで、水が低きに流れるように、上流から下流に工程を後戻りさせない前提で進める開発手法のことだ。逆にアジャイルは、小さな機能単位で開発しつつ、テストと修正を繰り返し、仕様変更に柔軟に対応する開発手法を指す。

石川さんによれば、ウォーターフォールはシステム全体の「ブループリント」(青写真)があるけれど、アジャイルにはない。全部の設計図が出そろってから車を組み立てるウォーターフォールに対し、「とりあえず走るんだったらシャーシとタイヤが必要」で、ハンドルやブレーキ、ボディは必要に応じて後から考えるのがアジャイルだと言っている。
DXを学びたい男性
シャーシとタイヤって面白い例えだね(笑)。安全・安心を非常に重視する現代の日本人のマインドには、とても無理そうではあるけど。
DXに詳しいロボット
石川さんによると、欧米には「MVP」(ミニマム・ヴァリアブル・プロダクトの略)という考え方があって、何か商品を出すときに、とりあえず動くものを世に出してしまって、場合によってはテストをユーザーにやらせてしまう場合もあるという。

対して、ガッチガチにクレームがひとつも入らないように作るのが日本であり、ウォーターフォールであると。実はこのあたりに「日本企業がDXへの取り組みに及び腰な理由」があるのかもしれない。組織の評価基準にも関係してくる。

ともに「ベータ版」のようではあるが

DXを学びたい男性
で、もう一度確認したいんだけど、「PoC」は実証実験でありプロトタイピングであり、「アジャイル」は反ウォーターフォールというか「ベータ版」と言っていいのかな。
DXに詳しいロボット
プロトタイプをベータ版と呼ぶ場合もあるかもしれないけど、小規模ではあるが完結しているものを、いくつも作ってみるという場合があるし、ベータ版は不正確かもしれないね。

一方、アジャイルは“永遠の未完成”みたいなイメージで、ベータ版を継続的に改善していくという意味にピッタリ合ってるんじゃないかな。

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YouTube:【 耳にタコができるくらい受ける質問 】PoCとアジャイルの違いがわかりません・・・→ こう考えると一瞬で解決しますよ

考察記事執筆:NDX編集部

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