この動画で学べること
- 野村総研が描く「2030年の消費社会の姿」が分かる。
- レポート「DXと多様化がもたらす消費の変化」の内容が動画でチェックできる。
こんな人におすすめ!
- DXが進んだ先にどんな消費社会が訪れるのか、気になる人。
- 経営戦略やマーケティング戦略を立てる前提となる社会像を探している人。
AISASから「ARAAM型の行動プロセス」へ
この動画ではどんなことを学べるの?
野村総合研究所のコンサルティング事業本部が「DXと多様化がもたらす消費の変化」と題したレポートを発表し、2030年に消費生活がどのような形になるのか、いくつかのシナリオ案で予想を示しているよ。
こういうレポートがどういうふうに役立つのか、それぞれの立場によって変わると思うけど、「そういえば、こんな予測をしているものがあった」と思い出すこともあるので、動画でサクッとチェックできるのは便利だ。
こういうレポートがどういうふうに役立つのか、それぞれの立場によって変わると思うけど、「そういえば、こんな予測をしているものがあった」と思い出すこともあるので、動画でサクッとチェックできるのは便利だ。
レポートではどんなことを言っているの?
結論のまとめとして「“価値観の多元化”と“データのオープン化”が進展すると、多様性のパラドクス社会が訪れ、人々の消費は、これまでよりも他律的な、ARAAM型の行動プロセスへ変化する」といった言葉が掲げられているよ。
要するに、DXによって消費者の好みに最適化された選択肢が示されるようになるけど、消費行動が企業や他の消費者から監視されることを意識してしまい、結果的に「みんな」が肯定する社会的価値に縛られる不自由な世の中になるかも、という話だ。
要するに、DXによって消費者の好みに最適化された選択肢が示されるようになるけど、消費行動が企業や他の消費者から監視されることを意識してしまい、結果的に「みんな」が肯定する社会的価値に縛られる不自由な世の中になるかも、という話だ。
難解だけど、なんとなく分かる。いまのSNS社会にもそういう面があるよね。ところで「ARAAM型の行動プロセス」って何?
これまで消費者の行動プロセスは「AIDMAモデル」や「AISASモデル」で説明されてきたけど、これらはマスメディアやSNSの影響を受けてはいたものの、自律的消費の領域の話だったという。
でも、2030年にはデジタルマーケティングの進化によって消費の対象を半ば強制されるようになり、「Analyze-d(分析される)」「Recommend-ed(勧められる)」「Approve(承認する)」「Aggregate-d(統合される)」「Monitor-ed(見られる)」という他律的消費の世界が訪れるかもしれない、とのことだよ。
でも、2030年にはデジタルマーケティングの進化によって消費の対象を半ば強制されるようになり、「Analyze-d(分析される)」「Recommend-ed(勧められる)」「Approve(承認する)」「Aggregate-d(統合される)」「Monitor-ed(見られる)」という他律的消費の世界が訪れるかもしれない、とのことだよ。
「他律的消費」の市場規模は5.6兆円に
どういう根拠でこういうシミュレーションになったの?
詳しくは動画を見てほしいけど、「データのオープン化」と「価値観の多元化」のという2つの要素の掛け合わせによって、2030年には四象限のシナリオが描けるという。
データのオープン化や価値観の多元化が限定的にしか進まない「自己責任消費」社会(D)、価値観の多元化が先行して進む「超個人主義」社会(C)、データのオープン化が先行して進む「失敗のない消費」社会(B)、そしてデータのオープン化と価値観の多元化が進む世界で現れる「多様性のパラドクス」社会(A)だ。
データのオープン化や価値観の多元化が限定的にしか進まない「自己責任消費」社会(D)、価値観の多元化が先行して進む「超個人主義」社会(C)、データのオープン化が先行して進む「失敗のない消費」社会(B)、そしてデータのオープン化と価値観の多元化が進む世界で現れる「多様性のパラドクス」社会(A)だ。
ポイントは「パラドクス(逆理)」の部分だね。
DXが進むことで、幅広い選択肢と、制度の高いレコメンドが示されるようになる部分は、歓迎すべきことではある。でも、消費行動に伴って「思想や価値観が他者に露呈」するようになり、相互評価・監視がなされるような感覚に陥ると、動画で示されているように「未来の消費は便利で息苦しい?」ということになる。
レポートでは、Aシナリオが具体化した場合の「衣・食・娯」における具体シーンを整理しているので、そちらを見ると分かりやすいかもしれない。個人的には「エシカルな配慮」「フェアトレード商品」「オーガニック」「エコで効率的」といった“意識高い”消費は、今後そこまで強く求められるものなのかな、という疑問を持った。
なお、Aシナリオを前提とすると、2030年にはEC市場における「他律的消費比率」は17.2%(5.6兆円)に増加するという試算も出ている。もはやECに関わり合いを持たない人はいないんだから、誰もが目を通しておくといいレポートだと思うよ。
レポートでは、Aシナリオが具体化した場合の「衣・食・娯」における具体シーンを整理しているので、そちらを見ると分かりやすいかもしれない。個人的には「エシカルな配慮」「フェアトレード商品」「オーガニック」「エコで効率的」といった“意識高い”消費は、今後そこまで強く求められるものなのかな、という疑問を持った。
なお、Aシナリオを前提とすると、2030年にはEC市場における「他律的消費比率」は17.2%(5.6兆円)に増加するという試算も出ている。もはやECに関わり合いを持たない人はいないんだから、誰もが目を通しておくといいレポートだと思うよ。
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