AI研究団体のOpenAIが最近発表した対話型AI「ChatGPT」について、実際に使ってみた様子を紹介しているよ。あわせて、これもOpenAIが提供している最新の自然言語処理モデル「text-davinci-003」との比較も行っている。

投稿者さんは「SEO研究チャンネル」ということで、「AIの登場によってウェブライター/SEOライターが不要になる」という声について、果たしてそれは本当なのか、という検証を行う形で動画が構成されているよ。

ライター「オワコン説」は否定しているんだけど、実際に文章が自動生成される様子を見ると、かなり驚くよ。これまでいろいろ調べて、時間と労力をかけて文章を書いていたライターが見たら、もうこれを仕事にするのはやめようと思うのではないかな。

とはいえ、やっぱり現時点では問題、課題があって、ひとつは「情報の正確性」。text-davinci-003に「日本の首相は？」と質問を投げかけると「安倍晋三」と答えるし、ChatGPTでは「私にはその情報はありません。その人物は知りません」と返ってくる。

「クレジットカードは親の同意が何歳まで必要か？」という質問に対しても、「18歳未満」と答えたり「20歳未満」と答えたり。AIは実在するさまざまなデータを学習して答えを出してくるけど、このデータが古かったり誤っていたりすると、不正確な回答をしてしまうことになる。

これはSEOライティングに限った話になるけど、「コンテンツの重複」だね。みんなが同じAIを使って、同じ質問を投げかけてコンテンツを作れば、同じコンテンツが量産されてしまうことになる。

なお、動画で試したところでは、text-davinci-003の場合は、リクエストを送るたびに別の文章を返してきて、完全重複にはならなかった。一方、ChatGPTでは、ほぼ同じ内容が返ってきている。

もっとも、海外では文章を入力すると、それが人間によるものかAIによるものかを判別する「AIライターの検出ツール」もあるらしい。

検索エンジンも進化して、そういう情報は排除されていくに違いない。そしてこれまで以上に「E-A-T」、すなわちExpertise（専門性）/Authoritativeness（権威性）/Trustworthiness（信頼性）が厳しく評価され、一次情報が重視されるだろうと投稿者さんは見ている。

また、検索エンジンに関して、これまでのモデルである「人々は検索をしてWebページにアクセスをする」世界観から、今後は「人々が質問をしてAIが返答してくれる」「返答元の情報のリンクが表示されて人々はそれをクリックする」形に変わっていく、という投稿者さんの指摘には、なるほどなと思った。