デジタル庁河野大臣が語る「日本社会のDXのゆくえ」 | NEXT DX LEADER

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この動画で学べること

  • デジタル庁の河野太郎大臣が日本社会のDXについてどう考えているのか分かる。
  • マイナンバー制度の普及と活用に関するスケジュールの概要が分かる。
  • 日本のIT化はなぜ遅れているのか、河野大臣の分析が聞ける。

こんな人におすすめ!

  • 医療や自治体など公共セクターのDXの仕事に関わっている人。
  • マイナンバーカードなど政府のDX政策に不安を感じている人。
  • 企業のDXの推進担当者。DXの必要性がまだ分からない経営者。

デジタル庁の要求に応えられたのは外資だけだった

DXを学びたい男性
この動画ではどんなことが学べるの?
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デジタル大臣や消費者担当大臣などを兼務する河野太郎氏が、日本社会のDXについて語っている。マイナンバーカードの活用やセキュリティ確保、地方自治体の行政手続きのデジタル化など幅広い話をしているので、DXに関わりのある人、興味のある人はチェックをおすすめするよ。

例えばマイナンバーの活用スケジュールについては、こんなスケジュール感になっているらしい。
今の時点でマイナンバーカードの申請枚数は7000万枚を超えてきました。おそらくこれ総務大臣も年内には8000万枚を超えるだろうと。年内には運転免許証よりも申請ベースではマイナンバーカードの数の方が多く出るよねと。で、来年(2023年)の3月までに医療機関、薬局、みんなカードリーダーが入ってきますから、どこででもマイナンバーカードが使えるようになっていく。ということを考えると、まあ2年後の秋(=2025年秋に健康保険証の廃止。カードに一本化)というのはいいペースなのかなというふうに思ってます。
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このほかにも、健康保険証とマイナンバーカードが一体化することによって、医療の情報を医療機関や薬局と共有できることになり、医療の質が上がるといった話もしている。

日本のIT企業に関係するところで興味深かったのは「外資IT」に関わる話かな。制度アナリストの宇佐美典也氏によると、かつて経産省でエコポイントに関するシステム開発を日本国内のベンダーに見積もり発注したところ、数千億円の金額が出てきた。

そこで海外の企業に同じ依頼をしたところ、30億円の見積もりとなり、外資ITへ発注することになったと。900億円以上も下がるなら、そちらに発注しないわけにはいかない。
DXを学びたい男性
へえ、そんなことがあったんだ。
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デジタル庁が「こういう要件を満たしてくれるクラウドを提供してくれる企業は全部契約します」と言っても、4社とも外資だったんだって。国内のIT企業では、必要なセキュリティやサービスレベル、コストを満たすことができなかった。

なお、いずれも海外の会社なので、「日本にデータを置いて外に持ち出してはいけない」とか「主権免除(国家の行為や財産は、外国の裁判所で被告として裁かれることはない、という国際法上の原則)」などに留意した契約を締結しているという。

今後は、防衛に関する情報などは国産(日本企業のシステムで管理)の方がよいという議論もあるので、「国産でクリアできるシステムに乗せるものとそうでないものを峻別することが将来的に必要になるかもしれない」とも言っている。

田村淳さん「便利なら勝手に口コミが回る」

DXを学びたい男性
日本って、本当にITが遅れた国になってしまった。そのうえ、まだITの利活用に反対している人たちがいる。
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新しい成功体験がないからなんだろうね。河野大臣が番組で宮城県の避難訓練の例を紹介していたけど、避難所に行った想定で、A班100人はこれまで通り住所氏名を書き、B班100人はマイナンバーカードのアプリで受付を行った。

すると、A班は10分間に31人受け付けしたのに対し、B班は100人分を2分で終了。さらに、避難所内に赤ちゃんや高齢者が何人いるかも分かり、必要な粉ミルクの量も分かるなど避難所の運営が圧倒的に楽になるという。
DXを学びたい男性
そういう成功例や、便利だった体験が必要なんだと思う。
DXに詳しいロボット
番組に出演していた田村淳さんは「どんどんやれる人からやって、“こんなに便利だ”って勝手に口コミが回るくらい便利なことが起きちゃえば、政府の広報より早い」と言ってたけど、そういう面もあると思う。

政府が変われば自治体も変わるし、国民が変われば中小企業も変わらざるを得ない。日本のDXはまだこれからなんだと思ったよ。

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YouTube:【河野太郎】マイナンバーカード&デジタル社会のビジョンを解説

考察記事執筆:NDX編集部

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