「熱量と情報量が凄まじい個人サイトよ、いずこに…」 2000年代にたくさんあった個人ブログ、テキストサイトが消えた理由 | キャリコネニュース - Page 2
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「熱量と情報量が凄まじい個人サイトよ、いずこに…」 2000年代にたくさんあった個人ブログ、テキストサイトが消えた理由

僕がインターネットに触れるようになった2000年代、小説や映画の感想を個人が怒涛の勢いで書き込んでいるテキストサイトやら、「キリ番を踏んだら挨拶してね」みたいなルールを提示してあるオタクのサイトがたくさんあった。

当時は気に入った画像やらテキストをプリントアウトしてファイリングしたりもしたっけ。が、今はそういうサイトを見かけることも少なくなっちゃった。

その理由について考察するスレッドが、5ちゃんねるに立っていた。「【謎】個人ブログ、テキストサイトみたいな面白いHPが消えた理由」というスレッドで、一部投稿を引用したい。

「サーバー側のサービス終了」
「ジオシティーズサ終はかなりの損失やろなぁ」
「Twitterとかで備忘録とか乗せるのほんともったいないわ」
「Googleがアフィサイトを上に出すだけ定期」
「時代やから仕方ないとはいえゲーム攻略系のwikiとか個人サイト壊滅したのが痛いわ。Steamのインディーゲーくらいしかない」

ジオシティーズというのは、かつてYahoo!が運営していた無料ウェブサイト作成サービス。

かなり多くの個人がジオシティーズでサイト運営しており、ジャンルによっては専門家も唸るような情報量のサイトまであった。ジオシティーズは2019年にサービスしたが、これはたしかに痛かった。

今となっては追体験が難しい、昭和のゆるゆるな喫煙マナーを画像つきで紹介するサイトなんかもあって、ああいうのがまとめて消えてしまった。一応、インターネットアーカイブで見る方法もあるが、あくまでもアーカイブに残っていれば、という話だ。

こういう事態を目の当たりにして常々思うけど、記録媒体はやっぱり紙が最強だよね。デジタルは信用ならない。あとやっぱり、SNSの台頭も大きい。なにせウェブサイトでの発信は、どうしても世間からの評価をリアルタイムで目にすることができない。一方でSNSで何かを発信すると、良くも悪くも大勢に注目される機会も多くなる。そういった理由で個人ブログからSNSに移行したという人も少なくはないはずだ。

歴史上の人物を検索 → 美少女キャラばかり、という検索汚染も

「Googleがアフィリエイトを上位表示させる」という指摘もあったが、今は特定のワードを入力してGoogleで検索しても、大抵は1ページ目にいきなり【広告】と表記のあるウェブサイトが表示される。

さらには企業側がライターさんに作らせた、「SEO対策を講じただけの、中身のない販促サイト」なんかも上位に表示されるようになっている。

ブログサービス自体が衰退した上にこういう流れになってきたので、残っている個人のブログもテキストサイトも、そうそうすぐに見つけることは出来なくなってしまった。探す手間が増えて、楽しみやワクワク感が削がれてしまっている。

また、検索汚染自体も割と目に付くところ。たとえばあなたが、仮に戦艦について検索をしたくなったとしよう。そこでその船の名前を検索すると、今は戦艦ではなく、戦艦を擬人化した女の子のイラストばかりが上位表示される有様になっている。

そこから自分が調べたい戦艦についての考察をしているニッチなオタクの作ったサイトを探すというのは、これがなかなかしんどい。「見つけた」と思ったら、それがSEO対策済みのアフィサイトだった、なんてこともあるだろうし。

僕は大河ドラマが好きなので、歴史上の人物についても検索することがしばしばあるが、本当に、マジで、なんかもう凄い頻度で同姓同名のソシャゲかなんかの女の子の画像ばっかりヒットする。調べたいものを、調べたいときにすぐに調べることができて、同じような趣味を持つ人のサイトを見て楽しむ。こういうことがなかなか難しくなってきたなぁ、と思うところだ。

ネットは便利だけど、最近は「いかにその便利なサービスを享受するために、不便を強いられるのを我慢するか」みたいなところがあるよね。本来知りたい情報にすぐ出会えていたはずのインターネットが、どんどん使い勝手が悪くなっている。そのうち、3分の動画を観るために1時間ぐらいのプロモーション広告動画を再生しなきゃならなくなるんじゃないの?

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