パチスロ初心者に『ジャグラー』を勧めるのは厳しいのでは、という書き込みに思うこと | キャリコネニュース
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パチスロ初心者に『ジャグラー』を勧めるのは厳しいのでは、という書き込みに思うこと

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個人的な話になるが、僕が初めて打ったパチスロは4号機の『ジャグラーガール』という機種だった。この台は北電子というメーカーが自社製造している王道完全告知機の一種で、同社は『ジャグラー』シリーズを長年リリースし続けている。

北電子という会社はこの他にも『グラディエーター』とか『クリエーター』など、語尾が伸びるタイプのマシンを世に多く出してきた。

初代『ジャグラー』が登場したのは1996年のこと。初代からして4号機区分のマシンであり、僕が初めて打ったパチスロ機種である前述の『ジャグラーガール』は、2003年ホールデビューした、こちらも4号機である。現在は6号機時代だが、変わらず本シリーズはホールに設置され続けている。

『ジャグラー』が支持される理由は、やっぱり分かりやすい完全告知にあるだろう。つまり告知ランプが点灯すれば100%ボーナスに当選したことが分かる点がキモであり、このシンプルな遊技性は若者から高齢者に至るまで浸透している。

初心者からすれば、告知ランプが光ったかどうかだけに着目していれば当たりを判別できるので分かりやすい。このため、僕もそうだったが多くのパチスロデビューを果たしてきた人たちが、最初に打つのが『ジャグラー』という事例は多い。(文:松本ミゾレ)

初心者がパチスロの仕組みを理解するのにはいい

パチスロというものはレバーオンの瞬間にフラグを決定するという仕組みを有している。
大当たり確率が1/120の台の場合、レバーを叩くごとに1/120の確率でのボーナス抽選を行っている。

ボーナスや小役、ハズレなどを毎回1Gずつのレバーオンのたびに抽選する形となり、このボーナスフラグを引き当てない限りは、ボーナス図柄が揃うことは決してない。

初心者は基本的にこの法則を理解しないままパチスロに触れるので、「7を揃えればボーナスに突入するなら、毎回7を狙えばいいのでは?」みたいなことを思う場合がある。そういった人たちに「ボーナスが成立しない間は狙っても揃わないんだよ」と感覚的に理解させやすい『ジャグラー』は、パチスロのイロハを認識してもらうには有効だ。

また、ボーナス成立ゲームで必ずランプが点灯して告知するので、大当たりを見逃すこともない。加えてボーナス図柄は自力で目押しして揃える必要があり、揃えないとボーナスゲームも発動しないので、必然と目押しの練習にもなる(そんなに難しくない)。

パチスロはどんな機種を打っていても、必ず目押しを駆使することで楽しめるポイントが介在するので、『ジャグラー』を通して基本的なスキルを培うことは大事だ。

本シリーズに触れればおおよそのパチスロの仕組みが理解できるため、初心者はとりあえず『ジャグラー』を触るべき、とする風潮は20年以上前からあるのだ。

ただし、この『ジャグラー』は設定判別に関しては確定要素がなく、長年パチスロをしている人であってもなかなか高設定を確信してぶん回し、何千枚も勝つってのは難しい。昔は1回のビッグボーナスで、ジャックインのタイミング次第では400枚近く獲得できることもあったが、現在200枚少々しか獲得できなくなっている。そのため、一瞬で2万円勝ちとか、そういうミラクルも起こりにくくなった。

昔よりも勝ちにくくなっているというか、素人では勝ち逃げが難しくなっているのが現在の『ジャグラー』と言えるかもしれない。そして全国のパチンコホールでは本シリーズの扱いは比較的良いものの、やはり最終的にはお客が負ける設定で調整していることがほとんどなので、余計に初心者には勝ち切るのが難しいかも……まあ、最初は勝ち負けよりもパチスロっていう遊技の仕組みの把握が大事なのですが。

初心者にアニメ台を勧めるのも無責任では

僕自身が『ジャグラー』でパチスロデビューしたこともあって、個人的には「パチスロ初心者はこういうシンプルな告知がある機種を打って、まず基本を学ぶのがいいのかな」ということを考えがちだ。

麻雀の話になるけど、数合わせで混ざった初心者にいちいち役を教えるのも手間なので「同じ牌を2つずつ揃えたら七対子って役になるよ」と教えて、ひとまず打たせるって場合がある。

初心者が打つ『ジャグラー』はその七対子狙いをさせながら、麻雀の基本の流れを教えるのにちょっと似てるんだよね。実際には七対子だけ狙わせててもなかなか和了できないけど、ひとまず大体の雰囲気は掴ませることができるし。

パチスロ初心者なんてまずどうやって当たりが成立するかって仕組みも分かってないから、せめてボーナス告知だけは見逃さないようなシンプルなマシンを触らせるのが正解なのである。あとは、メダルを入れてレバーオンして、ベットボタンで3つのリールを止めるという基本動作もこれで学べるし。

ただし、初心者に『ジャグラー』を打たせるのは厳しいのでは? というような意見もある。先日、5ちゃんねるに「パチスロ初心者にジャグラーを勧めるのダメじゃね?」というスレッドが立っていたのだ。

スレ主は「あんな液晶もなくアニメ台でもないやつを初心者は楽しめない。普通に上級者向け」と主張しているが、これはどうだろうなぁ。『ジャグラー』で勝つのはたしかに難しい場合もあるけれど、かと言ってアニメ台を触らせるのも無責任だろう。

アニメ版権の機種で100%ボーナスを告知してくれる機種があればそれを打てばいいけど、なかなかそんなのない。演出もガチャガチャしてて無駄にうるさいので、初心者は困惑するはずだ。ビギナーにはまず楽しませるとかより、パチスロの基礎的な仕組みを把握してもらわないとダメだと感じるのが僕の個人的な立場だ。

昨今のアニメ版権機種の大半は、天井についての知識や、大当たり期待度の高いゾーンについての知識、それからレア役構成にチャンスゾーンの打ち方等々、初心者が把握するには荷が重い情報が集約されている。それこそ、こういう機種の方がよほど上級者向けだろう。

一方で『ジャグラー』にはそもそも天井がない。告知ランプが点灯しなければ当たっていないから、やめるタイミングを見つけるのも簡単で、ハイエナに狙われる心配もない。自分がパチスロを初めて触った時、どんなことが分からなかったか……ということをよくよく思い返せば、天井を搭載した昨今の多くのアニメ機種なんか触ってられんだろうに。

っていうかなんで初心者にアニメ台を勧めようとしてんだろうか。アニメ版権の機種から入った世代が、今はもう昔よりもずっと多くなったから、そういう人が自分もそうだったように、これからの初心者はアニメに釣られて入って来ると考えたってことかな。だとしたら僕も認識を改めないとならない。

思い返せば、半年ぐらい前にも『鋼鉄城のカバネリ』ってアニメ版権のパチスロを打ってるとき、簡単な4コマ目押しができなくて失敗するたびに首をひねって取れそうになってるアニメが好きそうな初心者を見かけたっけ。あの台は4コマ目押ししないと到底出玉を伸ばせないので、随分困っただろうなぁ。せめて『ジャグラー』にしておけば……と思うが、そもそも4コマ目押しもできない人はジャグの目押しもできないか。

でもそういう目押し関連の苦労も乗り越えないとパチスロでは勝てないし、『カバネリ』打つ前にちゃんと目押し練習してればいいだけの話。しかも昔と違って今はビタやら2コマ目押しを要求してくる機種もそう多くない。

やっぱり初心者こそアニメ台とかに興味本位で近づいて火傷する前に、最低限の技能と知識を『ジャグラー』で学んでおくべきだと思う。

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