お悩み解決掲示板に9月中旬、スマホゲームに1か月で10万円も使ってしまったという主婦からの投稿が寄せられた。夫の帰りが遅く、休日も一人で出かけしてしまうこと、新型コロナウイルスで友人と会えないこと、などの理由からストレスが溜まり、何となく始めたスマホゲームにどっぷりハマってしまったという。
しかし、ある日「何て馬鹿な事してるんだろう」と我に返ってゲームを消したところ、執着心はなくなったという。だが、「情けなくて悔しくて、吐き出す相手もいなくてここに書かせていただきました」と後悔の念を抱いていると綴った。(文:石川祐介)
「私も35万円使ってしまいました。そのうち10万円は私の給付金です」
投稿者と同様に、スマホゲームに過度に課金してしまった人は多い。
「自分も以前くだらないゲームに15万円ほど課金してしまいましたから分かります。今考えると本当何にもならない事にお金を使ってしまった事を物凄く悔いてます」
「実は私も…全く同じ。ただ35万も使ってしまいました。そのうち10万は私の給付金ですが…。毎日家事育児話し相手もなくなんか辛くて課金に…慌てて消しましたが…」
課金経験を語る人の特徴として、ほとんどの人が課金を後悔しているのが興味深い。納得したつもりで課金している人の多くは、実は冷静さを欠いているのかもしれない。
「『馬鹿なことをした』と気付けて良かった。私も無駄なことに大金を使った後悔したことありました」
アプリを消したことでゲームに対する執着が落ち着いたのであれば、今回のことは”勉強代”と捉えるのが良いだろう。何より自分に「無駄遣いした」という自覚があり、冷静な感覚を取り戻せたのであれば充分である。
「夫婦セラピーを受けたら」というアドバイスも
ゲーム依存からは脱することができたが、投稿者の問題は根本的に解決したとは言い難い。なぜなら投稿者をゲーム依存にしてしまったのは、コロナ禍で友達に会えず、夫がなかなか家にいないことが原因であるためで、これらを解決しないとまた別のものに過度に依存してしまうかもしれない。
そのため、「スレ主に必要なのは話し相手。話し相手が居ないから余計な事にお金を使ってしまう。コロナは多少落ち着いてきたから、美味しいもの食べに行ったりするのもアリだと思う」と投稿者のストレスを緩和するためのアドバイスを送る人もおり、中には
「夫婦でセラピーは?」
と夫婦関係を見直すために、セラピーを勧める声もあった。
人に気軽に会えない日が続くと、自分の行動を客観的に判断することが難しくなる。厄介なことに、明らかな異常行動をとっていたとしても、自分では気付きにくいこともあるだろう。密を避けつつ、コミュニケーションを取ることが冷静さを維持するためには大切だ。