ビニール袋が有料化されたことで、レジ前での対応を煩わしく感じている客は多い。しかしそれは、店員側も同じだ。
煩わしいだけでなく、新たな問題を抱える小売店も増えつつある。キャリコネニュース読者からは、
「袋詰めを店員にさせようと粘る客がいて、長蛇の列になる。列に並ぶ客からの痛い視線は、なぜか店員に向けられる」(50代女性/岩手県/スーパー)
という声が寄せられている。(文:鹿賀大資)
「持ち帰り用段ボールはサービスです」
広島県の50代女性が勤務するホームセンターでは、レジ袋の有料化に伴い持ち帰り用の段ボールの減りが早くなった。持ち帰り用の段ボールがないことで不機嫌になる客もいるという。
「『ほかのホームセンターでは段ボールをくれるのに』とクレームを言われたこともある。持ち帰り用の段ボールはサービスなのに。レジ袋の要・不要も聞き取りにくい」
沖縄県のコンビニで働く20代女性も「レジ袋が要るのか要らないのかハッキリ答えてほしい」と訴える1人だ。新型コロナウイルスの影響でマスクを着用する客が増えた上、レジ前に飛沫防止のビニールシートを設けてあるため、余計に声が聞き取りづらいという。
「レジ袋の有無を聞いた際に『いや』と答えつつ首を縦に振るお客様がいて困りました。首や手を使った簡単なジェスチャーで、はっきり意志表示してもらえると助かります」と呼びかけている。
不安定な商品をマイバッグで持ち帰った客から「汁がこぼれた」とクレーム……
同じくコンビニ勤務の山口県の50代女性は「レジでの処理時間が長くなった」という。原因の一つは、マイバッグへの袋詰めをするべきかの判断が必要になったことだ。客の中にはマイバッグへの袋詰めに時間がかかる人もいる。手伝おうとすると「マイバッグに触るな」と怒り出す客もいるという。
店員を困らせる客の行為はほかにもある。「レジ袋は不要と言っておきながら、温めた商品を素手で持っていこうとした際に『熱すぎる』と怒られたことがあった。おでんなど不安定な商品をマイバッグで持ち帰った客から『汁がこぼれた』とクレームが入ったこともある」
レジ袋有料化の有効性について、女性は疑問を持っている。「ゴミ袋として使用するために、結局レジ袋を買うことになる。レジ袋ではなく、箸やスプーンを有料化すればよい。『マイ箸』を普及させるべき」とコメントしている。
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