橋元氏はゲーム依存に陥らないためには「現実で接点を持つこと」と主張する。ゲームでしか自分の価値を見出だせずストレス発散ができないと、ゲーム依存のリスクが高まる。そのため、ゲーム依存から抜け出すためには、現実世界に居場所を作る必要があると訴えた。
アルコールやギャンブルの依存回復支援を行うワンネスグループの三宅隆之氏は、「ゲームにハマる人は、親密な人間関係を構築するのが苦手。心に傷とか穴があるため、積極的に交流することが難しい」とも指摘した。
司会の田村淳さんは、
「eスポーツ関連の仕事をやってるんですけど、eスポーツのイベント会場に行ったらゲームをやってない人もコスプレしたり、集まってゲームの話をしている」
と明かす。eスポーツではゲームを通してコミュニケーションができるため、「eスポーツの普及=ゲーム障害の人を増やす」という考えは安直だ。
むしろゲームがキッカケで友達ができた人も多いだろう。ゲームそれ自体を悪者扱いするのではなく、その人が”何を目的にゲームをするのか”という視点が、eスポーツが浸透しつつある今の時代に求められそうだ。
「自分は何のためにゲームをしているか」定期的に振り返っては
ネット上には、「ガチ勢になるかエンジョイ勢になるかが分岐点だと思う」という意見が寄せられた。ゲームを楽しむ・ゲームを通して友達と交流することを楽しむことを目的とする”エンジョイ勢”であれば問題ないが、勝つことにこだわりすぎる”ガチ勢”の中には、現実での居場所を作れない代わりに、ゲームでの勝利に自分の存在意義を見出している人もいるのかもしれない。
今はスマホで簡単にゲームをできる。定期的に「自分はなぜゲームをするのか?」ということを考えると良いのかもしれない。