緊急事態宣言が発令中は、飲食店や娯楽施設など多くの店舗が休業を余儀なくされたが、スーパーやコンビニなどの小売店は営業を続けていた。多忙を極めたスーパーだが、その中でひっそりと退職を決意した人がいる。
愛知県に住む50代のパート女性は、
「『仕事があっていいね!』と言われるが、命を懸けてするべき仕事ではない。お店が混雑しても客も会社も危機感ゼロ!会社はパートに『給料を出してるんだから働け!』と。スーパーの社会的地位を思い知った」
と綴る。ほかにもスーパーで働いている人から、同様の声が多くのキャリコネニュース読者から寄せられた。(文:林加奈)
「本当に危機感がなくて頭に来ます。もう限界なので退職します」
都内でレジ業務を行う50代女性は、緊急事態宣言が発令していた当時に来店した客について「家にいると飽きるから家族全員で来てもいいと思っている人ばかりです」と綴る。
「毎日ティッシュ、トイレットペーパー、キッチンペーパーを必ず買う客。500ミリリットルのペットボトル1本だけ買う客。マイバッグに入れるサービスを中止しているので伝えると、『自分で入れないといけないの?』と怒る客。みんな、本当に危機感を全然持っていないので頭に来ます」
女性の知人の中には、レジで仕事をしていて感染してしまった人がいるらしく、現状に対して不満を露わにしている。
「間隔をあけて、速やかに商品を選び、少人数で会計する。そうしないと緊急事態宣言の意味が全くないと思います。私にも大切な家族がいます。そして、周りにもうつしたくないです。もう限界なので退職します」
「偉い人達は現場のことを何もわかってくれない」
北海道に住む40代女性が勤務するスーパーで、体調不良者は休まなければならない。感染予防のためにはやむを得ないが、多忙を極める現場ではそれが大きな負担となった。ただでさえ人手不足の中、休んでいる人の分の仕事もしなければならなかった。潜伏期間が明ける2週間、女性はそうした状況にずっと耐えていたという。
「偉い人達は現場のことを何もわかってくれず、客のために店は閉められないと。でもお客様のためではなく、従業員のことも考えてほしい。お客様は神様ではない」
休んだ人の仕事のしわ寄せを受けて誰も助けてくれない状況が、女性にとっては退職の決意を揺るぎないものとしたようだ。
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