パチンコ業界団体、休業要請めぐるマスコミ報道に苦言「9割以上が要請に応じている。公平な報道を」 | キャリコネニュース
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パチンコ業界団体、休業要請めぐるマスコミ報道に苦言「9割以上が要請に応じている。公平な報道を」

休業要請に”従わない”店舗のみに焦点が当たるが……

休業要請に”従わない”店舗のみに焦点が当たるが……

テレビの情報番組などでは連日、新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的とした休業要請に従わないパチンコ店の様子を報道している。開店前から100人以上が行列を作る光景や、自治体の職員が改めて要請するために店舗を訪れる映像を見た人も多いのではないだろうか。

こうした報道に疑問を感じているのが、全国のパチンコホールでつくる全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)だ。一部報道によると、各都道府県知事の休業要請に応じたパチンコ店は9割以上にのぼる。決して少ない割合ではない。

“パチンコ業界特有の社会問題”としての扱われ方に違和感

同団体は4月下旬、全国の加盟ホールに対し、速やかに休業するよう重ねて要請。緊急事態宣言や休業要請が解除された場合にも、5月末までの取り組み継続を呼びかけている。

それでも、一部の店舗が営業を続けているが、個別の企業の経営方針にまで踏み込んで休業を指示することはできないという。同団体の担当者は

「90%以上が休業要請に応じており、都道府県によっては全店舗が休業している場所もあります」

と明かす。だが、一部店舗をクローズアップして報道することで、あたかも”業界特有の社会問題”として扱われることに違和感を抱いた、と語る。「もっとパチンコ業界全体を見た上で、公平に報道してほしい」とコメントした。

パチンコ台のローン返済や賃料などで「業界全体がひん死の状態」

しかし、とにかく休業すれば良いというものでもないという。担当者は「あと2週間~1か月、休業期間が長引けば、廃業する店も出てきそうです」と危機感を募らせる。東京都をはじめ、各自治体は休業要請に応じた補償金支給を表明しているが、金額は最高でも100万円にとどまり、とても十分とは言えない。

パチンコ店はいわゆる”装置産業”だ。同団体によると、パチンコ台は1台40~50万円で、1店舗あたり200~1000台ほど設置されている。ローンを組み、売上から返済に充てている企業も多いという。

また、大量のバチンコ台を置くためには広い面積も必要。駅前では賃料だけで100~1000万円になることもある。このほか、どんなに小規模の店舗でも従業員が10~20人は必要で、彼らに休業手当を支給する必要もある。

さらに、売上のおよそ8割は景品などに還元している。”20兆円”などといった売上の高さだけが注目されがちだが、高額な固定費が差し引かれることも含めて、営業利益はさほど高くないという。

「言い方としては良くないかもしれないが、業界全体としてはひん死の状態です。7日からは13県で休業要請は解除されましたが、一早い終息を願うばかりです」(同担当者)

青森や山梨など13県では5月7日、各県ごとに「客へのマスク着用義務」「身分証確認で県外客を入店させない」などの条件を定めた上でパチンコ店に対する休業要請を解除。一方、要請が続いている東京、大阪、埼玉などでも単独判断で営業再開した店舗があるようだ。

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