「昭和」のころに比べれば職場の男女差別は減ったかもしれない。だが、職場によってはまだまだ「男社会」は残っており、女性が働きづらいと感じる状況も少なくないようだ。
キャリコネニュース読者からは、そんな「自分の性別がマイナスになっていると感じたエピソード」が数多く届いている。今回は、ある営業職の女性からの経験談を紹介する。(文:okei)
「女性ってリュックで出社してもいいの?」と悪気なく聞かれる
埼玉県在住、30代前半の女性(営業職/正社員/年収300万円)の職場では、規定で「女性はパンプス必須、ノーメイク禁止」と決められている。
「『お客様に失礼だから』と言われるが、肌が弱いことは考慮してもらえず、高い化粧品で毎月非常にお金がかかります」
肌質によっては、使える化粧品が限られるし、値段もバカにならなくなってくる。また、パンプスでは長時間歩くのもも辛いだろう。女性だけ、化粧・パンプス必須というのは、明らかに不平等だ。
会社の研修は素晴らしかったが、「末端は体育会系」と明かす。配属されると、さっそく男性との意識のギャップを思い知らされることになった。
「配属当時、『え!(女なのに)スカート履かないの?残念』と言われ、意識のギャップを痛感しました。また荷物が多くなるため、男性の先輩に倣いビジネスリュックを使用すると『女性ってリュックで出社してもいいの?』等、悪気なく聞かれたこともあります」
女性はこれに「意味が分かりませんでした」と違和感を付け加えている。悪気がないだけに文句も言えず、モヤモヤしたことだろう。必要以上に「女性らしい格好をするのが当たり前」という空気があったとすれば、違和感を覚えるのは無理もない。
性的揶揄・外見の揶揄を行うなど、男性特有の連帯がある
また、「女性への性的揶揄」で、男性どうしの連帯が強まる場面もあるようだ。業務上、客の健康状態を聞くこともあり、
「特に女性客の持病に対する性的揶揄・外見の揶揄を行うなど、男性特有の連帯が強い」
「女性は蚊帳の外に置かれていると感じます」
と明かしている。
最後に、「そこまでどぎついエピソードはありませんが、全く悪気がないために指摘しても誤魔化され改善は見られず、精神が削られる職場です」と心情を吐露。上に意見しても「隠れて同じことをする(隠しきれていない)ので何だかなという気持ちです」と、虚しい思いを打ち明けている。
※アンケート概要
■実施期間
2021年2月5日~
■回答数
119 ※8月13日時点
(記事では、8月12日に寄せられた投稿を紹介)
■アンケート対象
キャリコネメルマガ会員(63万人)やキャリコネニュース読者、キャリコネニュースSNSフォロワー
■実施方法
アンケート集計ツール「クエスタント」を使用
回答ページ https://questant.jp/q/ZYVZFJ4M
■質問項目
・「男だから」「女だから」と自分の性別がマイナスになっていると感じたエピソードを教えてください(状況、言われた内容など詳細にお願いいたします)。