上司の心ない言葉にやる気を奪われる人がいる一方で、自分を奮い立たせるきっかけにできる人もいる。クリエイティブ職の40代前半女性(東京都/メディア・アパレル・デザイン/年収100万円未満)はフリーターを経て、編集プロダクションに入社したときのこと。
「入社初日の朝、社長から『あなたはダメだと思う』とみんなの前で言われた」
と若き日を振り返る。当時24歳の女性は、経験不足から何も言い返せず、「平気なふりをするのが精一杯」で、「帰りの電車でフラッシュバックして『だったら何で私を雇ったんだ』と涙が止まらなかった」そうだ。まだ入社したばかりにもかかわらず、根拠なく否定されてはショックを受けるのも仕方がない。(文:福岡ちはや)
「人は見たいように見るから気にしても仕方ない」
しかし、女性はへこたれなかった。「悔しかったので、見返してやろうと思い、2日目もなにごともなかったように社長や職場の人たちと接し、早く仕事を覚える努力をした」という。こうした努力の甲斐あって、女性は徐々に実力をつけていった。
「数か月後には任される仕事が増えて、年上の先輩たちと同じくらいの担当を持つようになった。すると社長が会議で『あなたはうちではやっていけないと思っていたけれど、やるじゃない』と言い、私は『ありがとうございます』となんてことないという顔をして答えつつも、内心ではしてやったりとほくそ笑んだ」
社長の手のひら返しを目の当たりにした女性は、「当時の自分に、人は見たいように見るから気にしても仕方ないと言いたい」と語る。それと同時に、
「でも、あの一件があったからたくさん努力できたのかもしれない。どん底と思う体験も自分次第で変えられると学ぶこともできた。そう考えると、今はあの社長にも感謝しかない」
と綴った。結局は他人の言葉に負けず、自分を信じて努力できる人が一番強いのかもしれない。
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