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「本日付で倒産し、全員解雇します」ある日突然、勤務先が潰れた 前兆とその瞬間を語る男性

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それまで何事もなく働いていた会社が「倒産」する瞬間、社内ではどんな事が起こるのだろうか。投稿を寄せたITエンジニアの40代男性(プログラマ・SE/年収850万円)は、10年程前に勤務先が倒産した瞬間に居合わせたという。

「元々あまり業績が良くなく、何年もボーナスが支給されないという状態でしたが、『いつもの事か』と若干諦めていました」

こう振り返るが、それは倒産の前兆だった。(文:篠原みつき)

「お宅の会社もうすぐ倒産します。良かったらウチに来ませんか?」

とはいえ毎日のように業務に追われていれば、そういう危機意識はあまり浮かんでこないだろう。男性は「社内に居ると中々前兆に気付きにくい」としつつ、多々気になる事があったようだ。

「取引先の対応などを見ていると明らかに前兆はありました。ある取引先は『先払いで全額払ってもらえるのであれば承ります』だとか、またある取引先は『午前中にお願いした仕事やっぱり結構です』だとか明らかに不自然な対応を受けることが多かったです」

社員は気付くことのなかった危機的状況が、業界内では急速に広まっていたようだ。請負代金が未払いのまま取引先に倒産されれば、回収の見込みが無くなり大損するのだから警戒するのは当然だ。男性の場合は、また別の動きもあった。

「どこで情報を仕入れたのか、会社が倒産する数日前にある取引先の方から『お宅の会社もうすぐ倒産します。良かったらウチに来ませんか?』みたいな誘いを受けていました」

潰れる会社から優秀な社員を引き抜く動きまで始まっていたのだ。

「お通夜みたいな空気なのにどこか他人事というか」

ただ、男性は結局どの会社にも行かなかったため、社内でその日を迎えた。

「倒産する日の社内の様子は何と表現したらよいのか分からないですが、お通夜みたいな空気なのにどこか他人事というか、何とも言えない空気でした。多分みんな会社が潰れるのは分かってたんでしょうけど、受け入れることが出来ないとかそんな感じかと」

もうその頃には社員にも倒産が知れ渡っており、複雑な感情を抱えながら最後の仕事をしていたのだろう。ついに、その時が訪れた。

「倒産当日の定時を回った瞬間に、見たことない弁護士が登場しました」
「この弁護士に促されるように、社長の口から『本日付で倒産し、従業員を全員解雇します!』と告げられました。すかさず弁護士からなぜ解雇なのか? 今後の手続きはどうするのか? など丁寧な説明を受けました」

倒産での解雇は「会社都合退職」となり、「失業保険がすぐに貰える」という話をされたという。いきなりの失職とはいえ、きちんと対応されて安堵した社員も多かったのではないだろうか。男性も、引き抜きスカウトがあったくらいなので再就職に苦労はしなかったようだ。

「幸運なことに数週間以内に再就職先が見つかりました」

と顛末を書いている。

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