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「6割の確信でGO」でいい!“失敗への過剰な恐怖”で決められない管理職の決断力を劇的に高める5つの施策

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仕事で何かを決断するのは意外と難しいものです。私が担当する会議ファシリテーター講座では、いつも決まって次のような声が出ます。

「何も決まらない会議が、永遠に続きます」

「管理職の決断力に問題があるんです」

「管理職として決める力が不足していると思っています」

会議の生産性を上げて事業を加速させるためには、管理職の決断力が不可欠です。今回は、管理職としての決断力の高め方についてご紹介してまいります。(文:働きがい創造研究所社長 田岡英明)

現代の管理職が”決められない”理由

そもそも、なぜ多くの管理職の方が決めることに戸惑うのでしょうか。その根底にあるのはスキル不足というよりも、むしろ「失敗への過剰な恐怖」と「関係者への過剰な配慮」になります。

現代のビジネス環境は、正解のない「VUCA」の時代です。かつてのように「これが正解」というモデルは、なかなか存在しません。そんな中、「失敗への過剰な恐怖」が生まれやすく、決めることに躊躇してしまうのです。

また、多様な価値観を持つメンバーをマネージメントしていくダイバーシティ時代、関係する従業員すべてを納得させるのは難しい状況があります。部下からの反発を過剰に恐れたり、部長や経営層からの評価を気にしすぎる過剰な配慮は、管理職の決断力を低下させていきます。その結果、会議は「現状維持」という名の結論を出すためだけの儀式と化して行ってしまうのです。

しかし、管理職が決めないことによる最大の損失は、生産性の低い会議を続けることによって、「組織の時間を奪い、メンバーの熱量を奪うこと」です。決断を下さない管理職の下では、部下は「自分の提案は無駄だ」と感じ、主体性を失っていきます。決断力とは、単に物事を選ぶ力ではなく、組織に「動くエネルギー」を与える力なのです。

管理職としての決断力を上げる5つの施策

(1)意思決定の「自分軸」を持つ

決断に迷う最大の理由は、判断基準が「外」にばかりあるからです。「他人にどう思われるか」「世間の正解は何か」という外側に基準を置くと、情報は常に不足し、迷いは深まるばかりです。

大切なのは、組織のビジョンやミッションをもとに、「自分は何を大切にしたいのか」「このチームでどんな価値を届けたいのか」という自分軸を明確にすることです。軸があれば、たとえ反対意見が出ても「私たちの目的はこれだから、今回はこちらで行く」と、信念を持って伝えることができます。決断力とは、自分の内側にある「譲れない価値観」を言語化する力から始まります。

(2)やらないことを決める

決断とは、文字通り「決めて、断つ」ことになります。多くの管理職が陥る罠は、「あれもこれも」とすべてやらなければと思うことです。しかし、リソースが限られている中で、すべての選択肢を拾うことは、実質的に「何も選んでいない」ことになってしまいます。

成果を出す管理職は、戦略的に「捨てる」勇気を持っています。会議の場でも、「何をやるか」の議論の前に、「私たちのリソースをこれ以上割くべきでないものは何か」を明確にしていくことがお勧めです。捨てるものが決まれば、残った選択肢への集中力は劇的に高まっていきます。

(3)決断のためのフレームワークを活用する

決断を「直感」だけに頼ると、その日のコンディションや感情に左右されてしまうことがあります。論理的な根拠を持つために、思考を明確にするためのフレームワークを活用していきましょう。

例えば、「重要度×緊急度」や「機体収益×実現可能性」の2軸で優先順位を考えていくペイオフマトリックス手法や、メリットとデメリットをホワイトボードに可視化していく方法などがあります。思考を外に出すことで、個人的な感情から離れ、客観的な「最適解」が見えやすくなります。

(4)修正することを前提に決める

「一度決めたら変えられない」という思い込みが、決断のハードルを上げてしまいます。完璧な決断を一度で下そうとするから、迷いが生じて時間がかかってしまうのです。今の時代に求められるのは、「臨機応変な意思決定」です。

まずは6割の確信でGOを出し、走りながら1割ずつ精度を上げていくという進め方が必要です。決断は「終着点」ではなく、次の検証のための「スタート地点」に過ぎません。失敗したら修正すればいい。その柔軟性が、管理職の心の余裕を生み、結果として決断のスピードを速めていきます。

(5)日々の生活でも早く決める習慣を持つ

決断力は筋肉と同じで、日々のトレーニングによって鍛えていくことができます。会議という「本番」だけで発揮しようとしても、急には力を発揮できません。日常の些細な場面、ランチのメニューを決める際や書店で本を選ぶ際に、「3秒以内に決める」練習をしてみてください。

こうした小さな決断の積み重ねが、「自分で決めた」という自己効力感を育んでいきます。日常でクイックレスポンスができるようになれば、いざという時の重たい決断も、驚くほどスムーズに行えるようになります。

「決断」という言葉には、痛みが伴うイメージがあるかもしれませんが、管理職が自らの意志で道を選び取ったとき、組織の空気は確実に変わります。メンバーは、行き先が不透明な不安から解放され、目の前の仕事に集中できるようになるからです。

決断力とは、特別な才能ではありません。「チームを前に進める」という管理職に求められる力です。本日の内容をベースに決めて仕事を進め、働きがいあふれる生産性の高い組織運営に繋げてください。

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