新入社員が入社して数か月経った。当初は不慣れな面もあった彼ら彼女らも、ある程度仕事を覚え、先輩とも打ち解けてきてことで、本来の力を発揮し始める時期だろう。ただ、そんな後輩達の活躍に複雑な心境を抱いている先輩社員は少なくなさそうだ。
7月中旬にガールズちゃんねるに「自分より仕事ができる後輩」というトピックが立った。今年新卒で入社した後輩がとても仕事ができ、上司からも好かれているため先輩として微妙な気持ちなっているというトピ主。
その後輩と比較して劣等感を抱いてしまい、転職も検討しているほど追い込まれているようだ。(文:石川祐介)
「仕事ができるできないの前に挨拶もロクにできない後輩も疲れるよ」
トピックには、トピ主と同じように後輩の活躍を素直に喜べない人達の共感のコメントが寄せられたが、「優秀な人が側にいると助かるし安心できる」とむしろ仕事ができる後輩がいることを好意的に捉える人も多くいた。
中には、「後輩だから仕事のヘルプを頼んでも断らない」と上下関係を利用して、頻繁に自分の業務を手伝ってもらうという人もいた。
「仕事ができるできないの前に挨拶もロクにできない、教えても『ありがとうございます』の一言も言えない後輩も疲れるよ」
確かに仕事以前に、挨拶ができない、お礼が言えないといった後輩のほうが様々なストレスを抱えることになるだろう。トピ主の後輩は仕事もでき、人間関係に難がなさそうなので、自分の”先輩”というプライドを捨てたら、強力な味方になってくれるのではないだろうか。
「世の中には頑張らなくても頭がいい人がいるから仕方ない。でもそれを僻むのは違う」
とはいえ、そのプライドを捨てることが難しいから、トピ主のように頭を悩ませる人が多くいるわけだ。プライドを捨てるための苦言やアドバイスも散見された。
「主のように物事を捉える人は、どこへ行っても同じことの繰り返しだと思う」
人と比較してしまう癖を直さないと、生き辛くなってしまうと指摘する人がいた。自分に自信がないとつい人と比較してしまいがちになる。ただトピ主も今の会社に勤め、何かしらのスキルを身につけ、実績を残しているだろう。「他人は他人、自分は自分」と割り切り、自分の良いところに目を向けると良さそうだ。
「世の中には自分より頑張らなくても、人に好かれたり頭がいい人がいるから仕方ないよ。でもそれを僻んだり、『ダメだ』って諦めたりするのは違う」
人には向き不向きがあるため、仕事では後輩に勝てないかもしれない。しかし他のジャンルではトピ主のほうが優れている点もあるだろう。「たかだか仕事が自分よりできるだけ」と軽い気持ちでいると、嫉妬も劣等感も抱かずにすむのではないだろうか。