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新型コロナ、テレワークで浮き彫りになる経済格差 大手正社員と非正規層で感染リスクに違い

テレワークが認められるのは正社員のみ?

テレワークが認められるのは正社員のみ?

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京、大阪など7都府県に緊急事態宣言を出した政府が人との接触を8割減らすのを目安に、企業のテレワークを推進している。

一方、大手を含む企業で働く派遣社員からは「職場は派遣社員と業務委託社員ばかり」といった声が挙がり、在宅での仕事を認められないケースが相次いでいる。このままでは、高所得者層と低所得者層の間に感染リスクの格差が生まれてしまう。(文:ふじいりょう)

「オフィスへの出社」が派遣契約に含まれるケースも

東京商工会議所が3月に実施した調査によると、テレワークを実施している企業は26.0%のみ。従業員規模別でみると、300人以上では57.1%だったが、50人以上300人未満で28.2%、50人未満では14.4%だけだった。大手と中小企業でかなりの格差があることがわかる。

そして雇用形態の違いだ。ツイッターには「非正規は2級市民なのでしょうか?」「派遣元からも一切連絡ないし、誰も守ってくれない」といった投稿が続出。「正社員は在宅勤務で、派遣社員は出社」という構図は、派遣社員の間ではある程度共通する話題ということになる。

派遣社員の扱いに関しては、オフィスへの出社が契約に盛り込まれているケースもあり、派遣元と派遣先の双方からテレワークの対象外とされている職場がまだまだ多いというのが現状と言えるだろう。

また、企業のサーバー保守を担うシステムエンジニアなど、在宅で仕事をすることが難しい職種も多く存在する。小売やサービス業も同様だ。緊急事態宣言の対象地域では、商業施設の休業や営業時間の短縮といった措置が取られているが、小規模経営の店舗などでは閉めたくても閉められないという場合もあるだろう。

実際、携帯ショップでは複数人が陽性反応を出しており、どんな接客業でも感染リスクが伴う。そういった前面に出ているのが、派遣やアルバイトといった不安定な収入形態の人であることは言うまでもない。

英米では「低所得者ほど感染する危険が高い」と警鐘

英BBCの記者は「コロナウイルスは金持ちも貧乏人も誰でも平等に扱う」という言説を否定し「低所得者ほど感染する危険が高い」と指摘した。

また、米シカゴ、ルイジアナでは黒人の感染率と死亡率が70%前後と他の人種に比べて高くなっており、『ワシントン・ポスト』紙は「黒人は保険に加入していない人が多く、普段から適切な医療を受けていないため、ぜんそく、高血圧、糖尿病、肺疾患、心臓疾患といった持病のある人が歴史的に多く、その罹患率は突出して高い」としている。

日本では当初、海外旅行や赴任していた人、ダイヤモンド・プリンセス号の乗船客など、比較的生活に余裕があると思われる人への感染が目立った。だが、感染者が増えるにつれ、受付や接客業務をしていた人が患うケースが出てきている。

その上、今では感染経路が不明という感染者の方が多くなっている始末だ。日本でも経済的に弱い人ほど感染率が高くなるという可能性は否定できない。国や自治体はもちろん、各企業にも、早急に対策を講じることが求められている。

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