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「今の、見えませんでした?」出張マッサージを頼んだらポルターガイスト発生 その場で除霊する事態に

あるホテルでの出来事

あるホテルでの出来事

【夏の怪談特集】幽霊を見たことがあるという人は意外と多い。キャリコネニュース読者からも、

「自分の部屋でお化けらしき姿を見ました。その距離30センチぐらいです。ドアも開けずに歩いて部屋から出て行きました」(50代男性/自営業・自由業)
「購入した家に、前の住人の霊が出る」(40代女性/正社員)
「叔父の初盆で足音を聞いた」(20代男性/自営業・自由業)

といった経験談が寄せられている。今回は会社役員・経営者の50代男性が、若い頃に体験した奇妙な出来事を紹介する。(文:鹿賀大資)

「ごめんなさい、ついてきちゃったみたい。ちょっと静かにしてもらうわね」

男性が出張先のビジネスホテルで、マッサージサービスを依頼した時のことだったやって来たのは30代前半と思われる女性のマッサージ師。彼女が室内に入るなり、部屋中で「メキッ、パキッ」と異様な音が鳴り始めたという。

「訳がわからずにいる私に、彼女は『ごめんなさい、ついてきちゃったみたい。ちょっと静かにしてもらいますね』と言い、ベッドに座り手を合わせて何かごにょごにょと呪文のようなものをつぶやき出した。すると静かになったので、『じゃあ始めます』と何事もなかったかのようにマッサージを始めた」

しかし数分後、浴室から「バンッ」と物凄い音がして、男性は跳ね起きたという。恐る恐る2人で浴室のドアを開けてみると、ユニットバスの洗面台の下にある保守点検用扉が外れていた。

「私は混乱しながらも、元の場所にはめ直した。『これで大丈夫だと思うけど、何だったのかな』と後ろにいる彼女の方を振り返った。するとガシャーンという凄い音とともに、先ほど元に戻した扉がまた外れた。今度はさっきよりも勢いよく私たちの足元の近くまで飛んできた」

男性が呆然としていると、マッサージ師は「扉が外れたのは、内側から押されたからですね。見えませんでしたか? 手が」と言い出したという。

「ポーチから何の変哲もない銀色の鍵を取り出し、一心に何かを唱え始めた」

彼女はため息混じりに「私が出ていけば一緒に出ていくとは思いますが、万一残ったらあなたが困ると思うので……」と、ポーチから何の変哲もない銀色の鍵を取り出した。そしてちょうど部屋の中心あたりにそれを窓向きに置いて、一心に何かを唱え始めた。

「どれくらいの時間が経ったのか、彼女がふと小さく鋭い吐息を部屋の窓に向けて吐いたかと思うと、直ぐに窓の戸を閉め切った。彼女は『これで大丈夫です』と言い、申し訳なさそうに『あの、マッサージします? やめます?』と聞いてきた」

男性は結局、マッサージを受けることにした。その間は、何の音も変な感じもしなかったという。マッサージが終わって帰る際、彼女は

「さっき浴室にいたモノはこの部屋から出てもらいました。自分からはもう入れません。でも、この窓の戸は明日の朝、明るくなるまで決して開けないでください」

と言った。男性は「あれは何だったんですか」と尋ねたという。するとマッサージ師は、

「必ずしも悪いものではありません。でもこの世のものではないです。私たち2人の空間が、そのモノにとって居心地がよかったのかも知れません」

といい、女性は昔からそんな“モノ”が寄ってくるという。男性はそのあと「一晩中、窓に意識を集中させ、一睡もしないで毛布にくるまったまま朝を迎えた」と綴っている。

※キャリコネニュースでは引き続き「幽霊はいると思いますか?」「あなたの世帯年収への不満を教えてください」に関するアンケートを募集しています。

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