新型コロナウイルスは人々の生活を一変させた。テレワークを導入する企業も増え、働き方も多様になった。しかしコロナをきっかけに会社の体制や取り組みに疑問を抱き、退職を考えるようになった人もいる。キャリコニュース読者からは、
「テレワークにならないどころか、『テレワークなんてサボっているだけ』という発言。チャットで済む連絡を『チャットじゃなくて電話しろよ』など、決定権のある層が昭和を続行したがる勢力で占められている」(神奈川県/20代前半/女性/通信系/ITエンジニア/正社員)
といった、会社に対する不満の声が寄せられている。(文:コティマム)
「在宅勤務を認められず、ついにコロナ感染しました」
都内の40代女性は、コロナ禍をきっかけに事務職の仕事を退職した。在宅勤務に対する会社の対応に納得がいかなかったからだ。
女性は、同じ仕事をしている先輩が親の介護でフル在宅勤務になったのに、肺がんの夫がいる自分は在宅勤務が認められなかったことに理不尽な思いをしたそうだ。
「先輩は在宅勤務を貫き、上司もそれを許容。私は出社を継続させられ、残業も重なり、会社の体制に疑問を感じたので退職しました。『夫は癌だし子どもも小さいため、退職できない』と踏んで無理難題を押しつけていたようです」
家族のためにも感染リスクを減らしたいのは皆同じだ。それにもかかわらず、一方は在宅勤務が認められ、一方は認められない。女性は、
「すでに老後資金、教育費分の貯蓄があり、働く必要がないため、問題ありません」
と、今は晴ればれしている。
「管理能力がない組織にこれ以上所属する意味はない」
青森県の40代男性(正社員)は、半導体設備関係の工事に従事している。男性の職場ではコロナ対策として、「食堂の時間差利用やデスクワーカーのリモート勤務、出張時の自主隔離をしている」という。しかし、工事の現場は状況が違う。
「工場現場での対策はマスク着用のみ。労働時間はむしろ増加しています。『管理者側はコロナが発生しても生産を死守する方針』という噂で、現場のモラルが低下。多人数がボイコット気味に当日連絡で有給使用することが多発し、設備が止まることもあります」
男性はこの職場に20年以上勤務してきたが、
「管理能力がない組織にこれ以上所属する意味はない。現在、退職後の身の振り方を模索中」
と胸中を明かした。
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