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キャリコネニュースが募集する「ブラック企業体験談」に、東京で看護師として働く30代の女性(埼玉県在住/年収400万円)が、酷いマタニティ・ハラスメントに遭った体験談を語ってくれた。女性が勤務する病院では、「正社員として働くためには月に2回以上の夜勤」をしなければならなかったという。(文:okei)
※キャリコネニュースではブラック企業体験談を募集しています。回答はこちらから。https://questant.jp/q/HQI6E1OV
妊娠したらパートになった
女性は妊娠を上司に報告した際、「常勤として働き、産休育休を取り復職したい」と希望したが、認められず、パートになるよう勧められた。仕方なく了承した女性だったが、役所に母子手帳をもらいに行った際、窓口の女性職員から「それ(パートにさせられたこと)は違法ですよ!」と強く教えられたという。他の同僚たちとの間でも、この件が話題になった。
すでにパートになっていた女性は、上司から「私はパートになれなんて言ってない」などと叱責され、言った言わないの押し問答になったという。さらに上の事務長からは
「この病院は創立86年間、看護師の妊娠出産を認めていません。常勤で働きたいのなら毎月夜勤をしてはいけないという医師の診断書を持ってきなさい」
とむちゃくちゃなことを言われてしまった。女性が「リハビリ科では何人も産休育休をとっている方がいるのでそれはおかしいのでは?」と質問すると、「リハビリ科と看護師では違うから」と理不尽な理由を告げられた。
「君の働いている病院は狂っている!」
しかし女性はそこで泣き寝入りしなかった。「常勤でいられるなら」と通っていた産婦人科医に相談すると、医師は
「こんなに自己管理を頑張っていて健康な妊婦に診断書は書けない!君の働いている病院は狂っている!女性の働く環境じゃない!それに毎月診断書を出せなんて正気か?タダじゃないんだよ!」
と憤慨し、女性の勤務先に抗議の電話をかけてくれたそうだ。結果として、「毎月の診断書がなくても常勤で働けることに」なったという。
ただ、それでマタハラが終わったわけではなかった。給料が振り込まれなかったり、直属の上司から無視されたり、挙げ句「あなたの籍があるから新しい人を雇えない」と嫌味を言われ、私物を隠されたりしたという。しかし女性は
「私も私でこんなことで辞めたら、マタハラに屈した事になる!と頑張ってなんとか産休育休を経て今年4月に職場復帰しました。バツが悪いのか元いた部署ではなく違う部署ですが、とてもよくしてもらい復帰できてよかったなと噛み締める日々を過ごしています」
と報告。「86年」もの悪習を打破した女性は、後に続く看護師たちのためにも良い前例となれたのではないだろうか。