ある会社に事務職として入社した女性は、“お局様”から仕事を教わることになったという。
「間違いがないかチェックをお願いすると、『なんて教えたっけ?』と目すら通してもらえなかったり、『わからないことは何度でも聞いてね』と言うのに、いざ聞きに行ったら『この間教えたよね?もう忘れたの?』。『後で教える』と言ったのに、暫くすると『自分で考えて!』と言われたり」
言動の伴わない教育係に振り回された女性。その人は感情の起伏も激しく、
「誤字脱字などのちょっとしたミスをしただけで、『ありえない!』といわんばかりの勢いで怒られ、時には机をバンバン叩きながら怒鳴られました」
と女性は振り返る。
しかし、「なんで出来ないの!?なにがわからないの!?なんで遅いの!?」と女性を責め立てる“お局様”自身もミスが多く、それを女性が指摘すると「直せばいいでしょ、くらいの軽い反応」で、女性が同じミスをした時との落差が激しく、そのたびにモヤモヤしたという。
さらに説明にも不備や不足が多く、当初の説明と内容が変わっていることもあった。
「お局様に教わりながら一緒にやった案件を、(他の人から)『何これ?なんでこんなことしてるの?』と言われた時は訳がわからなかったです」
退職日の挨拶で目も合わさず「最後の最後まで気分が悪かったです」
その上、コピーのとり方やメールの送り方などに「変な自分ルール」があり、一般のビジネスマナーは通用しなかった。
「ホチキスのとめ方だけでも、向きや針をとめる箇所などの違いで6~7パターンあり、ホチキスのとめ方ひとつ覚えるのにこんなに苦労したことはありません」
その他にも「新人だから」と多くの業務を押し付けられた女性は、毎日早出をしてサービス残業するように。他の社員も“お局様”の手前か女性を助けることはなかったようだ。こうした環境から、女性は3か月で退職を決意した。
退職が決まった後も、通常業務だけでなく次の新人への引継ぎまで押し付けてきたという。仕事を抱えた女性は退職直前まで早出やサービス残業をする羽目になった。そして退職の日。
「私より先に帰るお局様へ、本当は声をかけることすらしたくなかったのですが、礼儀だと思い挨拶に行くと、立ち止まりもせず目すら合わせず、小さな声で『お疲れ様です』の一言だけでスタスタ行ってしまい、最後の最後まで気分が悪かったです」
退職後はストレスから体調に異変があり、次の会社で思うように仕事が出来なかったという。そのため地方から都心の専門病院に毎週通院することになった。交通費など含めると「40~50万円くらい消え、あの会社に勤めたことはマイナスでしかありません」と女性は苦い思いを綴っている。