50代男性(千葉県/年収850万円)は、35歳の時に建設会社の設計部門に中途採用された。「建築士資格込みで月30万(額面:残業込み)賞与はもらっていないのでわかりませんが、おそらく年間2~3か月だったと思います」と回想する。
「採用情報では勤務時間は朝8時半から7時半、残業30時間程度でしたが、実際には朝7時半(朝礼)から深夜2時の連続。しまいには11時から『飲み会』と称して朝方4時頃まで近所のラーメン屋に強制召喚。翌朝7時に来ていないと怒声を浴びせられる、軍隊のような職場」
と、あまりにも過酷な状況だった。連日ほぼ20時間拘束でまともに仕事ができるはずもない。
「時間もさることながら。就業時間中は設計部長が必ず職員の誰かを叱責する怒声が響いていた。自分より若い社員はみなフラフラで昼休みはフロアに直に横になり寝不足を解消していた」
というから、絵に描いたようなブラック企業だ。
男性はその後、家族の説得を受け1か月で退職できたという。「辞めなければ、身体か精神科いずれかは必ず病んでいたと思う。辞めて心底よかった」と、手遅れになる前に退職できたことに安堵した様子で綴っていた。