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仕事を丸投げされたエンジニア男性「すでに受けてしまってるから早く作れ」 失敗すると罵倒される

画像はイメージ

会社であまりにも理不尽なことがあると、働いていることがばからしくなることがある。「ベンチャー企業を目指す小さな会社」でエンジニアとして働いていたという青森県の30代男性(事務・管理/年収200万円)は、

「(機械が扱う)果物の名前だけ伝えられ、『それ以外はネットで調べろ』と丸投げされました」

というムチャ振りにも程がある指示で仕事をしていたという。(文:コティマム)

門外漢なのに「工学系の仕事をドンドン受けてくる」社長の父

「開発と言っても、資金が潤沢な会社ではなかったので、開発以外の業務も行いながら、新しい技術を求めている企業から開発業務を請け負い、試作機を売ることで資金を回していました」と当時の仕組みを振り返る。

開発の責任者になっていたのは、社長の父親だった。といっても、開発関係の仕事をしていたことから責任者になっただけで、実際の専門は化学。「他の分野は全くの素人」だったという。

「それなのに、工学系の仕事をドンドン受けてくるのです。しかも、自分では設計も部品加工もできないのに、納期や製品の大きさなど、いろんなことを勝手に決めてくるので、こちらは毎回振り回されていました」

知識もないのに受注内容を勝手に決められ、まともな製品が仕上がるはずもない。ある時、社長の父親が「果物を使う機械の開発」を請け負ってきたのだが……。

「その果物の名前だけ伝えられ、『それ以外はネットで調べろ』と丸投げされました。会社では開発以外の業務で青果の販売も行っていたため、『うちは(青果の)プロなんだから詳しく聞くのは恥ずかしい』という謎の理由で、打ち合わせをしてこなかったのです」

「『ちゃんと聞いた方がいい』と言っても、プライドが許さないのか、その果物の品種名も大きさも、結局、何も聞き出せませんでした。しかも納期は相変わらずの短納期。『すでに受けてしまってるから早く作れ』と急かされたため、仕方がなく、ネットでそれらしい記述を見つけ、そこに書かれた情報を信用して作りました」

案の定失敗すると「アイツがイカれてるから失敗したんだ」

男性が依頼主に直接たずねることができない事情があったのかもしれないが、ネット情報をもとに開発するという恐ろしい事態になってしまった。

「結果は見事に大ハズレ。こちらの設計よりも一回り大きかった為、果物が機械にセットできなかったのです。それ見たことかと思ったのも束の間、社長の父親は私のことを人前で『バカ、アホ、マヌケ』と罵りだし、周囲には『アイツは頭がおかしい、アイツがイカれてるから失敗したんだ』と言いふらし出したのです」

なんの情報もない中で、なんとか短納期で開発した男性だったが、結果的に失敗し罵られることに。そもそも社長の父親が正しい情報を聞いてこなかったことが原因なのだが……。息子である社長も何も言ってくることはなく、

「おそらく自分の父親なので、私の頭がおかしいという嘘を鵜呑みにし、話す価値もないとでも思ったのでしょう」

と推測した男性は孤立無援の状態だった。

予告なしで大幅な減給「生活保護を受けられるほどの金額まで」

機械は作り直して納品したというが、男性は「決して安いものではなかったので、損害はかなり大きかったと思います」と語る。そのツケを払ったのは会社ではなかったようだ。

「数か月後には、給与を大幅に下げられていました。しかもそれに気付いたのは、給与が振り込まれてからです。 こちらにも生活があるのですから、『下げるなら下げると言って貰わなければ困る』と伝えたのですが、社長と管理部からは『法的に問題ない、文句を言うな、黙って従え』などの言葉しか帰ってきませんでした」

法的に問題ないかどうか大いに疑問が残るところだが、同じ時期に男性は家庭の事情もあり早退をするようになっていた。

「給与の控除計算もいい加減で、最終的には生活保護を受けられるほどの金額まで下がったため辞めました。細かい事情を話せばキリがないくらい、酷い仕事でした。社長にも管理部にも私は信用されていないんだな、とはっきりわかるような言動を繰り返されていたので、そこも辛かったです」

責任を押し付けられるような理不尽な仕打ちに加え、一方的で過度な減給では、続けていく気持ちも萎えるだろう。こりごりした様子でこう綴っていた。

「もう二度と、あの人たちと一緒に働きたくありません」

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