「運転席側のガラスを粉々に破壊され、車内にあったCD約20枚とCDプレイヤーをごっそり盗難されたんです。被害額は新品ならば10万以上でしょうか?もちろんすぐに警察を呼んで現場検証のあと仮の被害届を作成しました。その後正式な被害届を出す予定でした」
そのため一刻も早く警察署へ行きたかった男性だが、事件が起きたのは文化の日で「前後1週間は繁忙期」だった。困り果てた男性は、「唯一暇な上司(課長)にヘルプ要請」を出すことに。ただ以前、ヘルプ要請を拒否されたため「本当は頼みたくなかった」が、他に適任者が見当たらなかったため、最後の砦だった。
被害届の作成は1時間ほどで済むにもかかわらず、課長からの返答は「今日休みなので誰か他にあたってくれる?」だった。
「当たり前のように拒否されます。こうなることは十分承知してましたが、改めてそのクソッぷりに電話口で拳を握りしめました」
結局、生活安全課の担当者がその日の夕方に職場に来てくれて、被害届を作成することができたというが、男性の怒りは収まらなかった。
「もちろん車上荒らしを起こした犯人が悪いのですが、ここで上司(課長)に対する怒りが突如沸いてきます。私が仮に上司だったら、部下の一大事だから時間が合えばすぐに駆け付ける用意があり、本来は休日だけど別の日に代休が取れるのでそうしますね。一体何のための管理職なんでしょうか」
と苦言を呈す。
事件の3日後に上司に会った男性は、思いも寄らないことを言われてしまう。
「開口一番『どれ、壊されたガラス見せてみろ』と何か楽しんでる様子が鼻につきます。上司はニヤニヤしながら、『なんだ大したことないじゃないか?』と言いました。修理はまだでしたが、そりゃ3日も経てば応急処置くらいするでしょ?大したことないように見えるだけで実際は相当なダメージです」
事件から20年経つが、車上荒らしが捕まったという連絡は警察から来ていないという。上司への怒りも消えていないようだ。
「20年経っても全く許しがたい出来事です」
と怒りを露わにした。
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