部長を尊敬している理由について、
「曲がったことが大嫌いで、曲がったことをしている輩には厳しい方だからです。食品を扱うプロとして、品質向上のためには決して妥協を許さない姿勢を一切崩さず、厳しくも愛のある指導をする、品質管理部の部長の鑑とも言えます」
と綴っている。女性自身もこの部長にお世話になった経験があるという。
「私が炊飯に入った当初は、女性にとって一番重労働な場所で仕事をしていることに対してとても心配し、よく様子を見に来てくださいました」
女性の所属している「炊飯」では、「ご飯の温度や、ご飯が流れ始めた時間と流れ終わった時間、そして金属検出機の反応の記録」をきちんと記入しなければならないという。それらが漏れなく記入されていることを見た部長は、女性を認めてくれるような声掛けをしてくれたそうだ。
「『うん、大丈夫だよ。この調子で仕事進めてね』と満面の笑みで言われ、部長は私の仕事ぶりを認めて下さいました」
こう語る女性自身も真面目な働きぶりなのであろう。夜勤の担当者から残業時間が多いとクレームを受けたこともあったというが、部長は女性が「隅々まで綺麗にしている」様子を見て、
「『女性一人でここまで綺麗にして、それを維持するのは大変なんだから残業して文句を言うのは失礼極まりないよ。あの子の納得のいくまで掃除させてあげなさい』と、全面的に私の味方をして夜勤からのクレームも一蹴してくれました」
自分を認めてくれる上司のいる職場なら、仕事へのやる気にも繋がるだろう。女性は最後にこう締めくくった。
「曲がったことを嫌う部長がいる会社で働けて、私は本当に幸せ者です」
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