某企業の採用面接時に体験した信じられないエピソードを語るのは、北海道の20代前半の女性(その他/パート・アルバイト/年収100万円未満)。女性が受けたのは、就活生4人が学生役・面接官役に分かれて採用面接を演じる、ロールプレイング形式の集団面接だった。
「人事はほぼ話さず、フィードバックのときと(ロールプレイング終了)時間のときのみ発言するという形の面接でした。学生役は5分で自己PR、ガクチカ、志望動機を話し、残りの7分で質疑応答をしました。面接官役は(面接が)終わったあとに、その場で合否と理由を言わなければいけなかったです。 また、合格じゃなくて不合格を言わせるような流れでした」
面接官役にあえて不合格を言わせるシナリオにするとは、なんて悪趣味な人事なのだろう。(文:福岡ちはや)
「ウチの会社は究極のホスピタリティだから」と自信満々の人事
悪趣味だったのは、ロールプレイングのシナリオだけではない。女性は人事のフィードバックについて、次のように振り返る。
「私の(学生役の)番が終わったあとのフィードバックで、『○○さんにホスピタリティあった?』とか、『今話したエピソードは身内の話でしょ?ホスピタリティあったにしろ程度が低いよね』とか、(人事に)少しバカにされた感じで言われて驚きました。『ウチはラグジュアリーな感じで、お客様に対する対応も高単価で高品質だから』みたいなことも言われて悲しかったです」
女性いわく、その企業は「人に本気で向き合います!」という感じを前面に出していたという。それだけに、女性は人事の否定的なフィードバックに大きなショックを受けたようだ。また、女性は「(人事は)自分自身のことをバカにされたり、ほかの企業のこともバカにした感じに言ってました」と明かし、
「『ウチの会社は究極のホスピタリティだから』みたいな感じのことをかなり言われました。(自社を)誇りに思えるのは良いことだと思いますが、だからといって(就活生や他社を)バカにする必要はなかったのではないかなと思いました」
と不満を綴った。人事の言う“究極のホスピタリティ”は、就活生に対しては発揮されなかったようだ。
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