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面接官「君みたいな素人に何ができる? 」→オンライン面接をブチ切り退出した男性

画像はイメージ

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面接官がわざと威圧的な態度をとったり答えにくい質問をしたりする圧迫面接。令和になり減っていると言われるが、大阪府に住む40代男性は、最近受けたWEB面接で「人生をすべて否定された」と訴える。

「怒りが収まらず、自分からWEBを切りました。とにかく悔しくて、今でも思い出すと寝られないくらい、腹が立ちます」

と打ち明けた男性。10分ほどの面接だがトラウマになるほど強烈だったようだ。編集部は男性に取材。その一部始終を聞いた。

「こんなに転職が多いのは普通じゃない」

男性が面接を受けた会社はスポーツ用品の大手メーカーだ。1次のWEB面接では、面接官3人のうち2人に「一緒に働けるのを楽しみにしています」と言われ、好感触を得た男性。そのうえ後日、勤務予定の店舗に呼ばれ、店舗紹介をしてもらった。そして昨年秋、2次のオンラインでの面接が行われた。

面接官は2人だった。営業本部長は男性で年齢は50代くらい、人事部長も男性で30代ほどだった。最終面接とあって、緊張しながら面接に臨んだ。まずは自己紹介から始めると、話している途中で営業本部長に、

「こんなに転職多い人、初めて見た。こんなに転職が多いのは普通じゃない。一から理由を説明して」

と言われた。男性の転職歴は11回と確かに多いが、「普通じゃない」と貶す必要はないだろう。営業本部長の圧力はこのあとも続いた。

「説明している途中に『もっと細かく説明して』とまた圧力をかけてきました」

営業本部長が細かく説明を求めてきたのは、転職理由だった。一つ一つ説明するも、

「『給料が少ないから転職した』と言うと金額を聞かれ、『家族の事情で転職した』と言うとその詳細を聞かれました。プライバシーという概念はありませんでした」

と質問攻めにあい不快な思いをしている男性に、営業本部長は追い討ちをかけてきた。

「君みたいな素人に何ができる? 」

「エリアで1位か2位の売上げでした」→営業本部長「1人で?本当に?」

営業本部長はこう続けた。

「うちの会社に応募してくるのは、普通は30年以上、スポーツ用品の工房で働いている人や、10年以上この業界に携わっている人ばかり。君のような業界を半年ほどしか経験してない素人に何ができるのですか?」

どうやら営業本部長は、男性のスポーツ用品業界での経験の少なさを理由に、「君みたいな素人」と言ったようだ。その前には「こんなに転職が多いのは普通じゃない」という言葉もあり、「人生をすべて否定された気分でした」と感じた男性。しかし本音を隠し、

「この業界の経験は半年で素人かもしれませんが、勤務していたときはエリアで1位か2位の売上げでした」

と言い返した。

営業本部長は眉をひそめ、少し沈黙したあと、「1人の売上で?本当に?」と半信半疑で返してきた。「そうです。1人です」と答えた男性。また営業本部長は沈黙し、気まずい空気がしばらく流れた。すると、ここまでほとんど発言しなかった人事部長が、突然「何か質問は?」と言った。その言葉を受け、男性は大胆な行動に出る。

「『何もありません!ありがとうございました!』と満面の笑みで言い、WEBを切りました」

WEB面接をブチ切りしたのだ。ここまで散々な目に遭ったものの、多少はスッキリできただろうか。しかし男性の内心は、

「WEBを切ったあと、怒りと悔しさでいっぱいでした。怒りを抑えきれず、すぐに直接辞退の意向を伝えたかったですが、転職サイトを介しての応募だったので連絡先も分からず……ただただ唇を噛み締めていました」

と、つらいものだった。その数日後、不採用通知のメールを受け取った男性は、

「入りたい会社でしたが、あんなに偉そうにしている本部長がいる会社はこちらから願い下げです」

と未練はない。転職先も決まった。

「以前から仲良くしていた会社に声をかけていただき、それなりのポジションと待遇で春から勤務する予定です」

と前を向いているが、その一方で「今でも思い出すと寝られないくらい、腹が立ちます」と打ち明けた。心に負った傷はそう簡単には癒えないのだろう。

「私のような方はまだまだたくさんいると思います。私の経験談を読んで、同じような気持ちの方が『自分だけじゃない』と前を向いてくれたら嬉しいです。また、このような面接をする会社が、少しでも減ってほしいと願っています」

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