職場の人間関係や謎ルールに面倒くさいと感じたことはないだろうか。福島県の40代前半の男性(エンジニア/機械・電気・電子・半導体・制御/年収600万円)が、かつて勤めていた会社もそうだったようだ。理由をこう打ち明けた。
「仕事とは別にアホみたいなQC活動を行うこと。国内にたくさんのグループ関連企業をもつ会社なんですが……」
QCサークル活動とは簡単に言うと業務改善などについて少人数で議論し、意見を出し合うこと。利点はいくつかあるが、この活動自体が負担になったり、長く続けていると形骸化してしまったり、というデメリットも。「アホみたい」というくらいだから、この男性の職場でも“やってる感”を出すだけの活動になっていたのだろうか。(文:天音琴葉)
「表向きの見栄えだけで会社実態は不良や不正。いい加減な風土です」
投稿者の男性は次のように続けた。
「3Q6Sをすごく重要視する企業でした。そのトップいわく『3Q6Sがしっかりしてるところはきちんとした会社』らしいのですが、表向きの見栄えだけで会社実態は不良や不正といったいい加減な風土です」
3Q6SとはNidec(旧社名は日本電産)が社員の行動規範として推進している活動で、真似をしている会社もあるようだ。3Qとは良い社員、良い会社、良い製品、6Sは整理、整頓、清掃、清潔、作法、躾を表すそう。しかし男性の会社の場合、上層部が勘違いしていたのか、妙な3Q6Sだった。
毎月、会社のトップレベルが丸一日かけて各部署を視察して、机の並び方などを確認するそうだ。
「コンセントがたるまないで配線されてるかとか、重箱の隅をひとつひとつ丸1日かけてチェックして点数をつける。その点数が前の月より上がっているかいないかで評価をする。そのため、3Q6S対策としての準備や根回しを事前に何日をもかけてやらないといけない。そんなことを常にやってました」
3Q6Sを守ることが目的にすり替わっていたようで、社員への負担も無駄に大きかった様子。その一方で肝心の業務では、ずいぶんといい加減だったようだ。
「会社実態は検査手抜きでお客様に不良(品)を流して迷惑をかけるとか、やっていることがズレていると常々感じてました。ほかにも、見積もりは最低3社から相見積もりを取り、なおかつ5回の値下げ交渉を実施して25%の値下げを取ることとか」
これでは3Q6Sが活かされているとは言えず、「ズレている」と批判したくなるのも無理はないだろう。男性は最後に「アホかと思ってました」と繰り返していた。
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