いくら学生相手の採用試験とはいえ、2時間は待たせすぎだろう。やっとのことで名前が呼ばれて部屋に入ると、面接官の態度もまた最悪だった。
「3人の面接官がふんぞり返ったような、『うち志望の学生はいくらでもいるんだぜ』と言いたげな態度で座っていて、試験の内容は『持ってきた作品について3分間喋れ』というものだった」
序盤の対応で「げんなりしきっていた」という女性は「何を喋ったかは覚えていません」と書いている。この企業は志望者数が多く買い手市場だったのだろう、受験者に対するリスペクトは微塵もなかったようだ。
「とにかく帰り道はたっぷりの疲労感と怒りに包まれたものとなりました」
こう回想する女性は、「当然のことながら」この試験には落ちてしまったという。ただ、この話には続きがあった。
「数年後にその会社が倒産とまでは行かなくてもずいぶんと傾いたときには、内心『ざまあ』と思いました」
まさに因果応報と言える結末だ。
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