日本のネットはなぜこんなに陰湿? 結局のところ国民性の問題なのか
とにかく日本のインターネットの書き込みには分かりやすい特徴がある。Facebookなどの個人が容易に特定できるようなものでは清廉潔白なものが目立つし、仲良しこよしのやり取りばかりだ。
しかし、2ちゃんねるなんかでは匿名であることを良いことに、日がな誹謗中傷合戦が繰り広げられている。ツイッターも匿名でやる人が多いのでときに似たような感じになる。
煽って煽られ、関係ないユーザーが巻き添えを食らい、これに激怒した者がさらに憎しみの言葉を羅列する。冗談抜きで、こういう状態がそこら中で散見される。
最近では、SNSで「裏アカウント」なるものを自分で用意して、普段仲良く接している別のSNSユーザーを対象に、酷い言葉で罵っている人もチラホラ見かけるようになった。
僕も性格は悪い方だ。気に障ることがあったら直接言って伝えるタイプではあるが、こういう人たちを見ているとなんだかニヤニヤしてしまう。
誰がなんと言ったって日本のネット社会ってもう「そういうもの」になってしまっているから、今更この風潮は変えられないだろう。初期にはネット掲示板での中傷合戦にドン引きしていた僕や貴方も、いつの間にやら免疫が出来て、何とも思わなくなっているのだ。
「100のうち10の悪い部分があると後の90も全部叩くよな」
さて、先日2ちゃんねるに「日本のネットってなんでこうも陰湿なの?」というスレッドが立った。
スレ主は「基本が喧嘩腰と言うか高圧的と言うか。隙きあらば揚げ足取りしたり批判はするし。批判の声はとても大きく、賞賛の声はとても小さいと言うか黙る」と書き込んでいる。
この疑問に、色々と興味深い意見が寄せられている。
「日本人って他人と比べて幸せかを計る国民性だからじゃないかな。仕事、家族、お金、全部他人と比べないと何もわからないんだよこの国って」
「100のうち10の悪い部分があると後の90も全部叩くよな」
「最近では魚の氷漬けスケートリンクみたいなのでも一気に叩かれたりとか、同調圧力が行き過ぎて自分たちで息苦しい世の中にしている気がして今後が不安」
なぜ陰湿なのかと問われると、正直「元々日本人なんて老いも若きも誰かの失敗を笑い、誰かの成功を妬む人が多いし、出る杭はなんとなく叩こうとするから」としか答えようがない。この考えはそんなに間違ったものではないと思う。
断っておくが、僕は別に今のような日本のネット社会にどうこう物申すつもりはない。みんな良い人ぶっているけど、ネットの世界では本音の陰湿な性格を発揮して書き込みをしているわけだし、むしろ人間らしいと言えなくもない。
匿名ならよほどのことを書かない限り特定されて糾弾されることもないし、ああいう場所がないとストレスが溜まる一方の人だっているだろう。この陰湿さだって文化ではある。
当事者でもない限り、心無い言葉にムキになる必要はない。ネットはそういうものだと思って上手く付き合っていきたいものである。