シンクロ・フードは12月4日、飲食店を対象にした「店長業務の実態」に関する調査結果を発表した。調査は9月にネット上で実施し、店長として働いた経験がある247人から回答を得た。
飲食店の店長としての悩みを聞いたところ、最多は「シフト調整/当日欠勤」(46%)だった。次いで、多かったのが「スタッフ教育」(44%)、「給料が少ない」(42%)など。このほか、「スタッフとの人間関係」(36%)といった従業員管理に関連するものや、「家族や恋人との時間が足りない」(34%)にあるように、店長自身の労務環境に頭を抱える人が目立った。
月給ベースの昇給額、4割以上が「3万円未満」と回答
悩みとしては、他にも
「売上や利益が伸びない」
「ネットの口コミに惑わされる」
といった店舗運営に関するものや「今後のキャリアに不安を感じる」「体力や気力に限界を感じる」といった店長個人の課題も。また、「クレーム対応(モンスター客)」と最近話題になっている”カスハラ”(カスタマーハラスメント)を挙げる人もいた。
一方、店長としてのやりがいや仕事の楽しさを感じることについては、過半数が「スタッフの成長」(51%)と回答。2位に「裁量権を持って働ける」(44%)、3位に「常連客ができる」(38%)が続く結果だった。多くの人がスタッフに関する悩みを抱えていると同時に、成長を見守ることがやりがいにつながっているようだ。
続いて、月間の休日数を尋ねると、3人に1人が答えた「~4日」(33.2%)が最多に。「5日」(8.1%)、「6日」(21.5%)と6割以上が6日以下だった。他方、「8日」(23.5%)、「9日以上」(7.7%)といった回答も一定数あり、3割以上が少なくとも完全週休二日を達成していた。
また、店長就任後の昇給額を月給ベースで聞いたところ、少ないほうから順に「~9999円」(19%)、「1万~1万9999円」(9.7%)、「2万~2万9999円」(15%)と続き、4割以上が3万円未満であることが分かった。一方、中には「10万円以上」(14.6%)という回答もあり、人によっては年収に換算して120万円以上の昇給を果たしているケースもあるようだ。