マッキンゼーは日本企業のDXにこう提言する | NEXT DX LEADER

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この動画で学べること

  • マッキンゼーのレポートのエッセンスを再構成し分かりやすく解説している。
  • なぜDXは日本で成功しにくいのか、成功の鍵について説明している。
  • 典型的な日本の伝統的企業の失敗パターンが「あるある」過ぎてつらい。

こんな人におすすめ!

  • DXにどうやって取り組めばいいのか分からなくて困っている経営トップ。
  • 社内に新しくできた「DX推進チーム」に配属されてしまった人。
  • 「会社を変えて欲しい」と懇願されて伝統的企業に入社するデジタル人材。

「DXにおける伝統企業での失敗例」がつらすぎる

DXを学びたい男性
この動画ではどんなことが学べるの?
DXに詳しいロボット
外資系戦略コンサルティングファームのマッキンゼー・アンド・カンパニーが、2020年9月に発表したレポートの概要を、YouTuberがまとめたものだよ。

レポートの名前は「デジタル革命の本質:日本のリーダーへのメッセージ」(PDF)。レポート自体はA4判26ページのPDFで公開されているから、誰でも見ることができる。
DXを学びたい男性
DXに関わる人なら読んでおいた方がよさそうだね。どんな内容になってるの?
DXに詳しいロボット
「スタビジ」を運営する、データサイエンティスト&デジタルマーケターのウマたんが、レポートの中から「日本企業の失敗例」「成功しにくい要因分析」「壁を乗り越えて成功させるための鍵」という3つの要素を抽出して、エッセンスを分かりやすく再構成してくれている。

まずは、なんといっても「DXにおける伝統企業での失敗例」だね。本当にこれに尽きる。あまりにも「日本企業あるある」だし、特にJTC(日本の伝統的な企業)でDX担当になった人が見ると「どうせウチもこうなるんだろうなあ」と憂鬱になりそうな内容だよ。
DXを学びたい男性
どんな内容なの? 気になるんだけど。
DXに詳しいロボット
ある会社の60代の社長が「会社の次の成長にはデジタルへの投資が必要」と考え、DXに取り組むことにしたんだって。でも、デジタルに詳しい人が社内におらず、海外でデジタル変革を先導した実績のある40代の若いリーダーを採用して、社長直轄の新組織を立ち上げた。

でも、事業部トップの多くは、口ではデジタルの重要性を唱えつつ、実際にはこれまでのやり方を変えようとせず、外部からきたリーダーの話に耳を貸さなかった。若いリーダーも、日本の組織を動かすダイナミックスを理解していなかった。

結局、リーダーは、自分がコントロールできる範囲の取り組みをするために、外部のITベンダーに依頼をしてソリューションを次々に導入したというわけ。その結果、ソリューションは導入されたものの、ビジネスインパクトを生み出すことができず、社長は途方に暮れてしまった。

「ITといえば外部ベンダーに丸投げ」ではDXできない

DXを学びたい男性
あまりにもありがちで、気が滅入ってしまうね。
DXに詳しいロボット
何かを変えようとしても、これまでのやり方を守りたい人たちとの間で、社内組織の軋轢や既存事業とのコンフリクトが起きて、なかなか話が進まない。結局、局所的なデジタル導入で終わってしまい、既存事業のドラスティックなDXが進まないということだよね。

いくら外部からスーパースターを連れてきても、DXの成功は難しいということ。実にDXの80%以上は、抵抗勢力と評論家層に潰されて失敗するんだって。
DXを学びたい男性
抵抗勢力に邪魔されないような進め方はないの?
DXに詳しいロボット
動画では、日本企業がDXを成功させる3つのポイントを挙げている。1つめが「経営トップを巻き込んだDXの着火」、2つめが「事業ドリヴンでのインパクトを意識した取り組みの設計」、3つめが「デジタル組織能力の構築」

すべて大事だと思うけど、DXに関してはおそらく人材の問題が大きいよね。社内にデジタル人材が少なく、デジタルリテラシーが低い状態ではどうしようもない。「デジタルは目的ではなく手段」なのは正しいけど、その手段を当たり前のように使えなければ話にならない。

マッキンゼーのレポートによると、米国やドイツではITエンジニアの6割以上が事業会社サイドに在籍しているのに、日本では3割以下にとどまっているという。ITといえば外部ベンダーに丸投げというやり方では、デジタル面の組織能力は絶対に高まらないよ。
DXを学びたい男性
デジタルが当たり前になるビジネス環境を生き延びるためには、デジタル人材を内部で採用、育成し、DXを内製化するよう腹をくくらないといけないということだよね。
DXに詳しいロボット
それには、経営トップが新しい成功パターンを描いて、過去の成功体験にこだわる人たちをうまく巻き込んだり、ときには排除したりして、DXを推進することが必要なんだろうね。でもレポートにあるように、50代後半になってようやく就任し、平均5.1年で退任する日本企業の社長に、それができるのかという話になってしまうのだけど。

日本企業の組織特性を踏まえたDXの進め方については、ぜひ「謙虚で忍耐強いプロジェクトマネジャーが出世する?」の記事もあわせて読んで欲しい。

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YouTube:【マッキンゼーが提言】日本企業がDXの成功をつかむ方法!

考察記事執筆:NDX編集部

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