この動画で学べること
- あるIT企業の社内DX推進リーダーが明かす「生の苦労話」が聞ける。
こんな人におすすめ!
- 他社の事例を聞いて参考にしたいDXの推進リーダー。
- DXのプロジェクトに入ったけど、これからどんな問題が起きるか不安なメンバー。
「なんで俺たちが合わせなきゃいけないんだ?」
この動画ではどんなことが学べるの?
あるIT企業で社内DXの推進リーダーを務めた人が、「裏話編」として苦労したエピソードを明かしているよ。中でも「抵抗勢力」の話には、日本企業におけるDX推進の最大の壁を感じて、どんよりしてしまった。
どういうことなの?
要するに「業務を変えたくないおじさん」の話だよ。このリーダーの方は「FIT TO STANDARD(標準に適用せよ)」という言葉を引きながら、世の中に出ているソリューションを社内に取り入れていくときには、そのサービスで提供している機能に業務を合わせるのが本来あるべき姿だと説いている。
しかし、今の業務を変えたくないおじさんたちは「なんで俺たちが新しいシステムにやり方を合わせなきゃいけないんだ?」というわけだ。
しかし、今の業務を変えたくないおじさんたちは「なんで俺たちが新しいシステムにやり方を合わせなきゃいけないんだ?」というわけだ。
いや、これホントにいろんなところで聞くんだけどさ。なぜこんなことが許されてるんだろうね? 現場がそんなに偉いわけ? 仕事って社員個人のものじゃなくて、会社のものじゃんね。
年功序列や終身雇用と結びついて、現場が強くなっているんだろうね。もちろん、昔は裁量を与えたことによって、現場がやる気を出して工夫が進んだ部分もあったんだろうけど、いつしか従来のやり方が伝統芸能のようになってしまい、誰にも変えられなくなってしまった。
「現場の気持ち」に振り回されていいのか?
こんなことだから日本企業の生産性は上がらないんだよね。
リーダーにインタビューしている人も、同じ老舗IT企業のベテラン社員なんだけど、「正直我々(IT企業側)にも責任がある」と言っている。
どういうことかというと、初めてコンピュータシステムが日本企業に入ってきた数十年前、システム会社は「いや、今までの業務は何も変えなくていいんです。我々が全部カスタマイズしますから」と言って導入してきたというんだね。
どういうことかというと、初めてコンピュータシステムが日本企業に入ってきた数十年前、システム会社は「いや、今までの業務は何も変えなくていいんです。我々が全部カスタマイズしますから」と言って導入してきたというんだね。
そのカスタマイズされた情報システムと業務が、さらに硬直化して、もう変えることができなくなっていると。システム会社も、御用聞きのようにカスタマイズを長引かせれば、より儲けられるわけだしね。
それを変えるために、リーダーは「我々はサーバーを売っていた時代から、サービスを売るようになった。だとしたら、それに合わせて業務のやり方も、それを支えるシステムも変わらなきゃいけないはず」ということを、現場で切々と説得して回ったそうだ。
インタビュアーの方も「(リーダーが)現場でいろんな人と一緒に汗かいてきたことをみんなが知ってるから」言うことを従うけど、外様の人が来て「これがこうあるべき」と言われても現場の気持ちとしては動かない、なんて言うんだ。
インタビュアーの方も「(リーダーが)現場でいろんな人と一緒に汗かいてきたことをみんなが知ってるから」言うことを従うけど、外様の人が来て「これがこうあるべき」と言われても現場の気持ちとしては動かない、なんて言うんだ。
ああ、嫌だ嫌だ。そんなことにばっかり労力を使って心身すり減らす会社のプロジェクトなんか、絶対に関わりたくない。そんなのDXでも何でもない。
でも、この会社の場合は「このリーダーが言うなら」と耳を傾けるだけマシなのかもしれないね。結局、経営者がボトルネックとなっている業務の仕組みまで理解し、強制力をもって推進できる体制がなければ、間に立ったリーダーは潰されてしまう。社外からせっかくDX人材を雇っても逃げられてしまうのは、そういう理由だ。
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