「史上最高益の当社にDXは要らん!」と胸を張るダメ社長 | NEXT DX LEADER

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「史上最高益の当社にDXは要らん!」と胸を張るダメ社長

DX実践あるある 5話「危機感のない経営者」 より

この動画で学べること

  • DXを積極的に推進しない悪い経営者のパターンが学べる。
  • 業績好調を理由にDXを不要と主張する経営者がなぜ誤っているのかが分かる。
  • 慢心している経営者にどう進言したらいいか悩む担当者のヒントになる。

こんな人におすすめ!

  • 現状維持で満足する経営者にDXの必要性を分かりやすく主張したい人。
  • 「なぜ業績好調なのにDXは必要なのか?」という説明材料を求められた人。
  • DXに取り組む必要性について、腹落ちしたい推進担当者。

「金のなる木」も昔は「問題児」だった

DXを学びたい男性
この動画では何を学べるの?
DXに詳しいロボット
現場がDXの必要性を感じているのに、社長が「昨年度は史上最高益が出たし、当社は今のまま進めばいいんだよ」などと言って、これまでのやり方を誇っている場合、どういうアプローチが必要なのか。ヒントを得られる動画だよ。
DXを学びたい男性
それって社長の言ってることが正しいんじゃないの?
DXに詳しいロボット
そうとも言い切れない。この動画では「PPM分析」(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)の図を使って説明しているんだけど、多くの会社の事業は、最初は「問題児」だった。市場成長率が高い領域に参入するものの、相対的な市場シェアは低いので、割の悪い投資を必要として利益を生みにくい状態にある。

そんなビジネスも、時間とともに市場シェアを高めていくと、成長する市場の中で「花形」ビジネスになる。さらに時間が経つと、相対的市場シェアが高いまま市場成長率が下がっていく領域で成熟した「金のなる木」となる。ここまで来ると、少ない投資で大きな利益を得られるようになる、というわけだ。
DXを学びたい男性
PPM分析の一般的な説明かなと思ったけど。
DXに詳しいロボット
そうではあるんだけど、要するに「昨年度は史上最高益」と誇っている社長の態度は、既存事業が「金のなる木」になったことに油断して、次の世代につながるビジネスへの投資を怠っている状態ではないか、と指摘されているんだ。

トップは変化を認識し、変化に対応する行動を先導すべし

DXを学びたい男性
確かにダメ経営者は、会社が傾き始めてから「何か新しいビジネスはないか?」と急に言い出すけど、いい経営者は、会社が絶好調のときにリストラや大規模投資をしがちだよね。
DXに詳しいロボット
動画で言われているのは「一番重要なのは、環境の変化を正しく認識すること」。過去どんな業界でどんな業界再編が起こったかをしっかり理解することで、これからどうなりそうかということがある程度予測がつくという。将来予測がつけば、いまは順調だけれども今後起こることに備える必要がある、ということに気づくというわけで、その流れでDXの必要性も理解できないとまずい、といえそうだ。

なお、この動画は株式会社デジタルトランスフォーメーション研究所が製作している15話の「DX実践あるある」の第5話で、「危機感のない経営者」というタイトルだ。第10話の「トップは変革の聖域?」では、社員に対して「DXだからみんなでSlack使うぞ」と呼びかけておきながら、自分は内線電話を使っているエピソードが紹介されている。
DXを学びたい男性
経営トップが環境の変化を敏感に認識し、変化を先導する行動を自ら取らなければ、組織の行動変容は起こらない。DXも同じ、というわけだね。
DXに詳しいロボット
なんとなく「自分の経営はうまくいっている」と慢心している経営者が、変化を拒否して「DXなんていらない」「いまは新しいことをしなくていい」と言ったり、デジタル化は社員の問題であって「自分には関係ない」と聖域化したりといった態度は、組織にとってよくない。そんなことをそれとなく伝えるために、こういう動画は使えるかもしれないね。

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YouTube:DX実践あるある 5話「危機感のない経営者」

考察記事執筆:NDX編集部

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