DXを推進したら逆に売上がダウンしちゃった製薬会社の話 | NEXT DX LEADER

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NEXT DX LEADER編集部が運営する、YouTubeのオリジナルチャンネル。今回はグローバルウェイが運営するキャリコネニュースに寄せられたDXにまつわる投稿を紹介しながら考えていきたいと思います。


今井 製薬業界で働く男性からいただきました。

会社は「製薬営業をDXにシフトする」を掲げて(デジタルツールを導入し)、早期退職を募るとともに優秀な人材を営業から別部署へ異動させた。営業部門の人員が半分以下になり、めでたしめでたし……でよければいいのだが、蓋を開けてみれば営業に残ったのは他部署や他社へ行けなかった人々。パフォーマンス、売上は大幅に下がり、欠員の補充をすることになったりと「このDXは何だったんだ?」となっている。ボーナスもこのままではなさそう。悪循環の開始となった。

ということで、悲痛なお便りが寄せられています。

小山 いや、もう本当に辛いな、っていう話なんですけども、(コストダウンのためにデジタルツールを導入し)人材がいなくなればそれでいいか、っていうと、そんなものではないと思うんですよね。優秀な人材がより成果を上げられるようにするのがDXですし、(普通の人間でも)優秀な人材と同じぐらいの成果を上げられるように営業をサポートするツールを入れて売上を底上げしていくのがDXの役目じゃないかな、って思うんですよね。

今井 DXって、(デジタルツールが)優秀な人たちの代わりをするんじゃなくて、底上げをして味方につけて相乗効果でやっていくものだと思うので、そこがちょっと見誤っちゃったのかなとも思うんですけど。

 DXって大きく分けると、業務改善系新しい事業をやることの2つあるんですけど、多分これ他部署に異動させたとあるので、新しい事業をさせよう、させたいという思いがあった(んでしょう)。一方で営業が成果を出せなくなっちゃったので、両立できなかったっていうところがあって大きな問題になったのかなと。

今井 DXで組織のあり方を変えるときに、どんなことに気をつつけるべきだと思いますか。

小山 いっぺんに変えるって結構辛いので、(うまくいく)芽があるかどうかまずちゃんと検証した上でやるのがいいので、あるチームとか部分的に新しい領域でビジネスを始めてみて、大きくしていくってのが本当はいいんじゃないかなと思いますね。

今井 この会社さんでは、もしかしたらもう「大改革!」みたいな形で一気にやっちゃった可能性がありますね。

 その通りですね。やっぱり小さな成功体験を積み重ねて、それがよければ全社に展開していこうというようなステップが必要になるかなと思いますね。


この話の続きは、ぜひ動画でご確認ください。

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YouTube:DXの残念な話:会社の意思決定が遅すぎる問題/DX推進したら逆に売上ダウンした会社

考察記事執筆:hideo.ujiie

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