霊感ライターの部屋に現れた「携帯を取ってくれた男」の正体 怖くないから放置していたけど…… | キャリコネニュース
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霊感ライターの部屋に現れた「携帯を取ってくれた男」の正体 怖くないから放置していたけど……

怖くはないけど……

怖くはないけど……

【父と娘の心霊夜話】代々霊感の強い家系に生まれた。特に父が強霊感なのだが、筆者もそこそこ奇妙な体験をしている。今回は筆者が上京して10年以上住んでいた浅草のマンションで起こった不思議な体験をお伝えする。

こういった体質なので、家探しの際は「変な物件」ではないかどうか確かめる必要がある。その部屋は霊感の強い父とともに”幽霊チェック”し、不安要素は何もない部屋だった。むしろとても空気感や居心地が良く、見た瞬間に気に入った。(文:コティマム)

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幽霊が出ないはずの部屋なのに… 急に現れた男性の幽霊

入居時は隣人に挨拶周りをしなかった。勤務が不規則な業界で働いていたこともあり、マンション住民と顔を合わせることも滅多になく、どんな人が隣に住んでいるかも知らなかった。特に不便もなく、住み始めて2年くらい経った頃だろうか。

それは突然起きた。徹夜明けで昼まで寝ていた。午後から用事があったが、セットしていた携帯電話のアラームが鳴っても、眠たくてなかなか目を開けることができなかった。そのまま放置していたのだが、突然ベッドの足元あたりが重くなった。

瞬間、目の裏に映像が浮かんだ。背の高い細身の男性が、筆者のベッドの足もとに腰をかけて、筆者を見ている。そして「携帯鳴ってるよ」と男性の声がした。低い声だ。同時に、自分の左手に携帯電話と男性のゴツゴツとした手の感触があった。

寝ぼけていた私は、その男性が携帯電話を手渡してくれたと思った。「うーん、ありがとう」と言ってアラームを止めた。うっすら目を開けると部屋は陽の光が差し込んでいる。明るくキラキラしていて、ベッドに腰掛ける男性は全く怖くなかった。

何度目かのアラームでようやく目が覚めて、「あれ? 最初にアラームが鳴った時、誰かに携帯を手渡されたような……」と我に返った。部屋に男性の気配はなく、思い出しても不思議と恐怖心はなかった。

この日を境に、たまに男性の幽霊(?)が部屋に出るようになった。ベランダで気配がしたり、背後を通り過ぎる気配がしたり。何かしてくる訳ではないので放っておいた。

この頃、父が仕事で上京することがよくあり、マンションに寄ることがあった。筆者が徹夜の日など、ホテル代わりに父が泊まることがあったのだが、

「お前の部屋、たまに男性が出るな。何もしてこないから九字は切ってないけど」

と言われた。特に対処しなくても大丈夫そうだったので、そのまま過ごした。

「何も見えないし!」同棲中の彼には見えない、けどいる

この男性との不思議な共同生活(?)は数年続いた。毎日出るわけではなく、本当に忘れた頃にふらっと現れて、何をするわけでもない。いつの間にかいなくなっている。

筆者はしばらくしてこの部屋で今の夫(当時は彼氏)と同棲を始めたのだが、彼氏がいても普通に出てくる。彼には部屋に男性が現れることを伝えてはいたが、全く信じてくれなかった。

ある時、彼とお酒を飲んで酔って帰宅した。テレビの前にその男性が座っていたので、テレビの前を指差して「あー、ほら、そこにいるよ! そこにいつもの男の人が座ってる」と彼に伝えた。

彼はテレビの前を凝視し、「え、何もいないって! 何も見えないし!」と青ざめた(夫は当時のことを振り返り「あの時はホントに鳥肌がたった」と言っている)。ほどなくして男性は消えた。

こんなことが起きるのは当たり前になっていたのだが、ある時、その男性の正体を知ることになる。

何年も部屋に現れ続けた男性の正体は……

男性が部屋に現れるようになって3~4年経った頃。相変わらず何かする訳でもなく、たまに現れることが続いていた。

ある朝、仕事に向かうためエレベーターを待っていたら、筆者の右隣の部屋からスーツ姿の背の高い男性が出てきた。この時、初めてこの隣人を見たのだが、このビジネスマンこそが筆者の部屋に出てくる男性だった。

背が高く細身で、おんなじ顔をしていた。思わず声をあげそうになったが、ぐっと堪えた。左隣の住人はたまに見かけたが、右隣はこれまで一度も顔を合わせたことがなかった。男性だということもこの時初めて知った。

エレベーターが来て、2人で乗る。筆者は頭の中で自問自答した。

「この男性は、自分が私の部屋に出てきていることを知っているのか? でも私のことは全く知らなそうだし、出てきている自覚もなさそう。いや、霊感がすごく強い人でわざと部屋に出てきているのか? 私の存在は知っていて、今は平静を装っているのか?」

しかし、この男性は慌てた様子もない。筆者のことも、自分の生き霊(?)が勝手に隣人の部屋に行っていることも気づいていないようだった。エレベーターを降りるまでとてつもなく長く感じたが、男性から話しかけられることも、その場で変な現象が起きることもなかった。

その日を境に、部屋に男性が現れることはなくなった。それから5年は同じ部屋に住み続けたが、エレベーターでの対面以来、出てこなくなった。

わざと出てきていたのか、無意識なのかはわからない。全く怖くなかったので何年も放置していたが、正体が隣人だったとわかった時はさすがに驚いた。何が原因で面識のない筆者の部屋に出てきていたのかは、今もわからない。

※キャリコネニュースでは引き続き「幽霊はいると思いますか?」のほか「会社や人事にバレたらヤバいこと」「夫・妻に対する不満」などのアンケートを募集しています。

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