当時は「平成ギリ一桁時代」で、携帯をもっている人はまだ少なく、唯一の連絡手段は、家の固定電話だった。女性が電話をかけると、出たのは、彼の母親。こう振り返った。
「彼の母親は私に好意的で『え、今日デートでした?すぐに起こします』(この時点で30分遅刻)となった後、『いつもごめんなさい。どうか見捨てないで』と」
この流れがお決まりだったそう。彼の父親からも電話口で説得されたことがあるという。
「家に彼の父親から電話で謝罪があり、あんな息子だがあなたのことは本当に好きだし、末永く付き合ってやって欲しい、と言われました」
女性は彼の両親にそう言われて何とか付き合い続けようと努力したのだろう。しかし、彼の遅刻癖は改善されることなく、2時間待たされることもしばしばあったという。女性が怒るも、「のれんに腕押し」状態。
彼のだらしなさは、遅刻だけにとどまらなかった。「学校もサボりがちで留年も決定」したのだ。それにもかかわらず、「プライドだけは高く『俺はやればできるんだ』というのが口癖」だったと振り返る。そんな彼と付き合うのが限界を迎えたのだろう。
「確かに元々の頭は良い人だったと思いますが、やればできるなら、留年する前にやる気になって欲しいものです。私は当時、奨学金で進学していたので、彼のルーズさがだんだん嫌になり、別れを切り出しました」
彼は当然別れたくないようで、「何をしても許してもらえると思っていたから勝手をしてしまった」と言ってきたそう。この言葉を聞いた瞬間、「何をしても許されるなんて、親でもありえない」とキレた女性。もちろん、そのまま別れたという。
しかし、スムーズには終わることができなかった。
「彼とその両親は『惜しい』と思ったのでしょうか。のちにつきあう女をいちいち私と比べたようで、とある女からはストーカーまがいのつきまといを受けました。母親からも、行動を改めさせるから交際継続して欲しいと一度手紙がきました」
交際継続を依頼されるものなら、女性も黙ったままではいられない。「実績で証明して欲しい」と強く出たという。だが、両親の説得も虚しく、彼は留年を繰り返し、挙句中退する羽目になったそう。
彼の現在についてこう明かす。
「その後彼は、SEになってなんとか人生を続行しているようです。そして友人に『〇〇(私のこと)ほど頭がよく正確のいい女はいなかった』とぼやいていたとか」
女性は、一連のことを振り返り、最後にこう述べた。
「少しだけ嬉しいですが、だったらもっと大切にしてほしかったです。後悔先に立たずですね」
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