「大学院→すぐ結婚→出産→専業主婦」の人生はダメ? 24歳女性のプランに賛否両論
ちなみにスレ主の彼氏はひとつ年上で、「お給料が良い大手会社に就職」し、「福利厚生もかなり良く家賃がかからない」「転勤族」だという。また、彼自身は「専業主婦やパート主婦にむしろ賛成している」という。
スレッドに寄せられた声は賛否両論だが、スレ主に批判的なものも目につく。
「大学院出てまで『専業主婦ってダメなの?』的な思考で物事を考える思慮の浅はかさが残念ですね」
「彼の収入が激減したり離婚されたり、色々あるかもしれないわけで、一生安泰と考えるのは浅はか」
働かないなら「寄生虫」と言われても仕方ないという声もあった。また、「中途半端に就職する方が迷惑」という企業目線のコメントもあった。仕事内容次第だが、入社1~2年目は見習い期間という側面もある。やっと仕事を覚えたら「サヨウナラ」だと、企業・同僚もガッカリだ。
また、回答の中には「大学院の学費」について、「私立だとしても一人あたりにそれなりの援助が下りているはず」と公費負担が無駄になるという指摘も。この人は、「もうこのまま中退でいいんじゃないでしょうか」と、冷たく勧めていた。
書籍『非婚ですが、それが何か? 結婚リスク時代を生きる』(ビジネス社)の中で、東大名誉教授の上野千鶴子氏は次のような懸念を示していた。
「女性医師たちはほとんど自分と同レベル以上の男と結婚しているから、その女性医師たちが結婚・出産で離職して、仕事に復帰しない」
「当面働かなくても良いと夫も妻の家族も許容するから。復職しても高賃金パート、夜勤も残業もしない」
「この人たちに高い教育費をかけて、特に国公立だと税金を投資して養成するのはいかがなものかという『女医 亡国論』がこの先登場しかねません」
大学院を出てちょっと働き、専業主婦に~というスレ主の人生プランを批判する人たちも、同じような考え方なのかもしれない。
「応援」の声も
一方で、「お金も困らず彼も賛成してくれてるならなおさら、主さんの勝手でいいと思います」「寄生だなんて言う方がおかしいです!キャリアウーマン、専業、兼業、それぞれ良いとこ悪いとこあります」など、スレ主を応援する声も少なくなかった。
夫は公務員だという専業主婦は、「そんなのは兼業でなければ生活が成り立たない甲斐性無しの旦那さんと結婚した人のひがみでしかない」と、自身がひどいやっかみに苦しんできたことを明かしていた。
個人的には、大学院を出て専業主婦になるのは、批判されるようなことではないと思う。そもそも、どう生きるかは個人の自由だ。
むしろ問題とされるべきだとすれば、この女性のプランではなくて、待機児童や長時間労働などの課題を解決できない社会のほうだろう。
今よりも多様な生き方、多様な働き方が許容される社会なら、子育てしながら、大学院で得た知識を活かせるチャンスがもっとたくさん生まれてくるのではないか。