ブラック企業で働く人の多くは、退職時に心身を消耗している。決して高くない給料で長時間の労働を強いられているのだから、疲弊するのも無理もない。
そんなブラック企業勤務経験者から、スカッとするような経験談が寄せられた。サービス・販売職の40代男性は休憩時間をめぐって会社とトラブルになった末、労働基準監督署に相談したエピソードを綴る。
「1日14~16時間の勤務で休憩が取れないことも多々ありました。なのにタイムカードからは自動的に1時間削られる。休憩してない分は払ってほしいと会社に言っても『してるだろ!』の一点張り」
実際に休憩をとっていないのだから、会社の主張は理不尽としか言いようがないが、その後どのような結末を迎えたのか、詳しく紹介する。(文:林加奈)
「誰も好き好んで1日16時間も働かないし、バカバカしくなりました」
男性は会社から「(休憩)してないなら、してないことを証明しろ!!」と言われた。「していないことを証明する」というのも嫌がらせに感じるが、男性は休憩が取れなかった日をきちんと記録して提出することに。ところが会社から「同じ店のスタッフからは休憩していたと聞いている」とあたかも男性が嘘をついているような扱いを受けたという。その後労基署に相談すると
「それでも『休憩はきちんと取らせている』と主張していたらしく、私が資料を提出しても『取らせているから払わない』と言っていたらしいです。最終的には労基署から指導が入って支払うことになりましたが『あいつは仕事をわざと遅らせて残業代を稼いでいる』と陰口をたたかれたので辞めました」
男性は「誰も好き好んで1日16時間も働かないし、責任感から自分の時間を犠牲にして次の日の仕込みもしていたのに、バカバカしくなりました」と当時を振り返る。その後、その男性の件があってから他の社員が次々と退職。30人いた正社員が1年半で9人にまで減ったという。
「店舗を維持できなくなった影響で最大8店舗あったのが一気に4店舗閉めることになりました。やっぱりお金の払いが悪いのは人でも会社でも誰も寄り付かなくなるという良い教訓を得ました」と男性は綴っている。
「気に入らない人を追い出していた事業部長と駐在員が目を付けられてリストラ候補に」
外資系企業に勤務する40代女性は、ブラックな上司のもとで働いた時の経験を次のように明かす。
「事業部長と駐在員が、気に入らない人をどんどん追い出していたため、退職率が50%を超えてしまいました。退職率の異常な高さに本国の幹部に目を付けられて相当絞られた様子。今度は当人たちがリストラ候補に。独裁政治って意外と長く続かないものだね、とみんなで噂しています」(web・インターネット)
ちなみに彼らの「気に入らない基準」とは「自分好みのメイクをしていない、経費の無駄遣いを指摘する、自分より仕事ができるのが嫌」等、個人的な理由ばかりだったという。社員をやりたい放題に扱ってきた彼らは、リストラ候補にされて当然の人材だったようだ。
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