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「違和感しかない」なぜ、お役所文書は全角・半角の英数字を混ぜてしまうのか?

どういうこと?

「お役所文書の奇妙なルール」に、「違和感しかない」「プログラマブチギレ案件」などと疑問の声が相次いでいる。そのルールとは、1桁数字は全角、2桁数字は半角とするもの。確かに、やたらと細かく面倒だ。なぜそんな馬鹿なことをするのか、まるで理解できない人も多いだろう。ただこれ、「お役所」に限ったルールではなく、合理的な理由もいちおう、まあある。(文:昼間たかし)

縦書きのために作られた半角数字ルール

この「奇妙なルール」は、一言でいえば、縦書き・原稿用紙文化の名残なのだ。例えば12月10日とか23時59分とかをそのまま1文字1マスで縦書きにすると間延びして見える=写真=。並べれば、なんとなくわかってもらえるだろうか。

かつては「数字も漢字」だったが、新聞・雑誌では2000年以降、次々と「縦書きでも基本、洋数字」がメジャーになってきた。そんなことで多用されるようになってきたのが、この「2桁を横に並べる」表記なのである。縦書き表現の中に横書きを混ぜるので「縦中横(たてちゅうよこ)」などと呼ばれることもある。

共同通信の記者ハンドブックには「2桁の数字は連数字とする」と書いてある。「連数字」は組版の用語で、「1つのかたまり」として扱うという意味。ようは、53なら「53」というかたまり(1文字)として扱うということである。ちなみに2桁以外は「1文字1マス」(つまり全角)が基本となっている。「2桁」だけ特別扱いの理由はシンプルで、3桁以上では見た目のバランスが悪く、行にも収まらなくなってくるからだろう=写真=。

そんなわけで、「縦書き」のメディアで活動しているライターや編集者からすると「数字2ケタ半角」は半ば常識だ。これを守らないと業界の「お約束を知らない人」という扱いになる。

そもそも「全角」「半角」の概念は、デジタルで漢字・ひらがなを表現する時に生まれたもの。デジタルだと、いわゆる「半角」の英数字は「single-byte(1バイト文字)」、漢字やひらがなは「double-byte(2バイト文字)」と呼ばれている。1バイトだと256種類までしか表現できないので、多種類ある漢字・ひらがななどは2バイト(以上)で表される。

本来、英数字は1byteで表記可能なのだが、「日本語の文字コード」を作るときに、漢字やひらがなと英数字1文字分の大きさを揃えたいというニーズに答えるため、日本語1文字と同じ大きさの英数字も作られた。それが「全角英数字」である。

ただデジタルでは横書きが中心で、デバイスごとにスクリーンの大きさも異なる。1文字の幅もフォントごとに違うので、全角英数字を使う理由はほとんどないように思える。新聞も、以前は縦書きスタイルを、そのまま横書きデジタル版に転載していたが、近頃は半角に統一するように変わってきているようだ。

そう考えると、この「慣習」は、時間の問題で廃れていくように思えるのだが……。

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