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危機的な状況下で、人間の本性は露呈する。それは組織においても同様のようだ。投稿を寄せた大阪府の60代男性はかつて、大規模病院に常駐してベッドなどの設備点検や修理を請け負う業務に就いていた。
契約上、「年間に病院内全てのベッドを点検することが必須条件」だったが、当時はコロナ禍の真っ只中で、「不必要に病院内に入るのは命がけの状況」だったと振り返る。
医療従事者には正当な対価が支払われていたそうだが、業務を請け負う側の男性が置かれた環境は理不尽なものだった。男性たちスタッフが感染して責任を問われることを極端に恐れた会社の上司たちは、姑息な手段を使ったのだ。(文:天音琴葉)
「特別手当て等の交渉も一切無し」
男性は、上司らによる卑怯な手口を次のように明かした。
「病室内への入室を表面上禁止の指示。でも、自主的に病室に立ち入るのは黙認。実際に仕事をするためには病室内へ入室しないわけにはいかず、名目上自己責任で業務を実施」
つまり上司らは、現場で何かあっても、勝手に入ったスタッフの自己責任として処理できるようにしたのだ。
「作業の遅れの責任もコロナに感染する責任も全て回避して、特別手当て等の交渉も一切無し。自分たちの立場と健康だけを確保して、スタッフを見殺し同然にした上司や会社をこのとき見限りました」
会社側はリスクをすべて現場に押し付け、利益と保身だけを享受していたことになる。これでは忠誠心を維持しろというほうが無理な話だろう。男性が自ら見切りをつけたのは、賢明な判断だったといえるのではないか。現在は別の仕事に就いているという。
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