「前社長は日中パチンコ通い。私は5年間ほぼ無休でした」花屋の経営を引き継いだ41歳男性の歩み | キャリコネニュース
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「前社長は日中パチンコ通い。私は5年間ほぼ無休でした」花屋の経営を引き継いだ41歳男性の歩み

花屋のイメージ画像

自分が経営者になった現在はホワイトな職場環境を目指しているとのことだ(写真はイメージ)

いくら好きな仕事でも、労働環境が劣悪な会社だったら、働くモチベーションを維持するのは難しい。しかしキャリコネニュースの「ブラック企業」アンケートに寄せられた回答を見ていくと、好きな仕事だから続けるという選択をして、「現在はうまくいっている」と語る人がいた。

「現在41歳、花屋を経営しています」というその男性は、

「20歳で就職した生花店は、業界全体の給与や待遇の水準が低いというのも問題ですが、今思えばなかなかのブラックだったと思います」

と振り返る。(文:okei)

※キャリコネニュースではブラック企業に関するアンケートを実施しています。回答はこちらから。https://questant.jp/q/G42CZUHP

低収入過ぎて社長に給与アップを交渉したが……。

就職した当初は、月給が額面で13万円。基本は9時半~19時半勤務の週休2日制だった。残業手当は「出るだけマシ」というが、実際に支払われるのは「月30時間以上超えた分のみ」だったという。そんな中、「社長はといえば、店は従業員に任せて、日中はほぼパチンコ通い」というから、相当不満があっただろう。

先輩たちもほぼ同じ給与で働いてることもあってか「修行のためと割り切って、3年ほどそのまま働いていた」という男性。詳しい手取りは明かしていないが、額面13万円を単純計算(賞与なし)すると、年収156万円だ。手取りとなるもっと低くなってしまう。

当然貯金もまったく出来ず、「将来店を持ちたいという夢はこのままでは叶わない」と思い、社長に対して給与交渉に踏み切った。その結果、

「(それまで店長が不在だったため)店長になることと、残業代なしという条件で10万ほどあげてもらいました」
「そこから、店長という理由で休みは週1回あるかないかに代わり、残業も増える始末。 結局時給換算すると、ほぼ変わっていない結果に」

大幅なベースアップかと思いきや、その後の労働環境はむしろ悪化してしまったのだ。

「途中何度か病みそうにもなりましたが」事態は好転へ

そこから更に3年後。男性は仕事ぶりが認められたようで、社長から「あと5年後には引退したいから、跡を継いで欲しい」と乞われた。男性は、「不満はいろいろあったものの、それを承諾した」という。しかし、その後は、更に過酷な働き方になってしまった。

「給与は変わらず、『跡を継ぐのだから休むな』と言われ、休みは正月のみ。5年間ほぼ無休に。 途中何度か病みそうにもなりましたが、幸い、まだ若く体力もあったのと、好きな仕事なので、我慢して働くことができました」

と辛い日々を振り返る。しかし男性は、ただ我慢を続けていたわけではなかった。

「その後、継ぐというのではなく『買い取る』という形で、会社を引き継ぎ上手くいっています。 まだまだ、業界水準が低い職業なのですが、今働いてくれている従業員には、自分と同じ思いをしないように、ホワイトな企業になれるよう頑張りたいと思います」

と明るく展望を語っている。同じようにブラック企業で長年耐えろとは勧められないが、努力が報われた珍しい例とは言えそうだ。

※アンケート概要
■実施期間
2019年12月19日~
■回答数
764 ※8月18日時点
(記事では、8月6日に寄せられた投稿を紹介)
■アンケート対象
キャリコネメルマガ会員(63万人)やキャリコネニュース読者、キャリコネニュースSNSフォロワー
■実施方法
アンケート集計ツール「クエスタント」を使用
回答ページ https://questant.jp/q/G42CZUHP
■質問項目
・体験した「ブラック企業」エピソードを教えてください。

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