憧れの早稲田で、「俺はマジで落ちこぼれ」と話す早大生に出会ってしまった話 | キャリコネニュース
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憧れの早稲田で、「俺はマジで落ちこぼれ」と話す早大生に出会ってしまった話

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早稲田に入ったのに……

9浪して27歳で早稲田大学に入学し、今年卒業した濱井正吾と申します。ずっと夢だった早稲田で学ぶ日々は幸せでした。僕はアラサーでしたが、早大生は人と違うことに寛容で、人と違う意見を肯定し、人の挑戦の背中を押して一緒に頑張ろうとしてくれる人ばかりでした。

しかし、「あれっ?」と驚くようなことも多々ありました。その一つが、最難関私大に通っているのにも関わらず、ちょくちょく他大学(他学部)へのコンプレックスを口にする学生がいたことです。

「俺は早稲田だけど教育(学部)だから政経(政治経済学部)と比べたら別大学だ」
「友達が東大生ばっかりで消えたくなる」
「進学校から私文(私立文系)なんかに来てしまった俺はマジで落ちこぼれ」

こうした気持ちを吐露してきた友達は、少なくありませんでした。偏差値40の高校を卒業していた私からしたら、最難関校の人たちが学校(学部)名にコンプレックスを抱えているのは異様でした。

田舎との「格差」に驚き

あるとき、なぜそんな風に思うのかを聞いてみたところ、彼らと自分の決定的な「子供時代」の差に気づきました。

私が10歳だったころ、周囲には鼻クソをほじって食べたり、鉛筆をかじったりしている人たちがいました。私もそのうちの一人で、日本中のみんなが似たようなものだと思っていました。

しかし、都心の受験校に通っていた人たちの、10歳ごろの思い出といえば「中学受験」です。10歳という年齢で、しっかりとした将来の目標を描いている子どもはほとんどいないでしょう。それにも関わらず、親に勉強するよう言われ、この頃から「偏差値競争」を意識させられるわけです。中には「中学受験はポケモンバトル」だと言い切っていた人もいました。

一部の「超進学校」では、東大・京大などの超難関国立大学や医学部志望が「当たり前」というような空気が流れているそうです。そのような空気の中では、たとえみんなが名前を知っている難関私大ですら「落ちこぼれイメージ」となってしまうのでしょう。もちろん全員がそうした大学に進めるわけでもないのですが……このような環境下では、親・教師・友人らから受けるプレッシャーはすさまじいものがあるのでしょう。

人格形成が進む時期にこうしたプレッシャーを受け続けると、「東大や京大に入った友達たち」と比べて、自分を卑下するようになってしまっても仕方がないのかもしれません。

開成高校から早稲田に進学した知人が「俺は落ちこぼれだ」「こんなところに来てしまった」と嘆いていたのを覚えています。彼のプライドはズタズタになっていたようでした。

しかし、9浪した私からすれば、人生には挫折があったほうが良いと思います。成功ばかりの人生なんてありません。「失敗したときの気持ち」を体験することもまた、人生にとっては必要なことなのではないかと思うのです。

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