「国道を走行中に交差点に差しかかり、人影を発見。全身黒ずくめの服装で着膨れたようになっており、傘もささず、びしょ濡れでした。『可哀相に……』と思ったのも束の間、『見てはいけないものだ』という思いに駆られ、視線を外しました」
交差点で人影を見た女性は、なぜか直感的に「見てはいけないものだ」と思ったという。人影について、「怖い顔が見えたわけでも、怪しい動きをしたわけでもありません」と語るが……。
「ただ、背筋がぞっとするような、直感的に危険を感じたというか……。人影を見てあんな気持ちになったことはなく、幽霊がいるとしたら、きっとアレなんだろうなと思っています」
ハンチングをかぶった乗客の高齢男性「この人、どこで降りるんだろう?」
2回目は、バスの中。「いたはずの乗客がいなかったという出来事」だ。
「運転中、視界の端に老人の姿が。信号で止まったときにチラ見すると、ハンチングをかぶりメガネをかけた小柄な高齢男性でした。乗降扱いをしながら(しばらく)走り、終点に近くなってふと、『この人、どこで降りるんだろう?』と見直したところ、その席には誰も座っていませんでした」
終点近くまで各バス停で乗降対応をしていた女性だが、老人がまだ降りていないため気になったのだろう。しかしバスの中に降りていないはずの老人の姿はなかった。女性は「服装までハッキリ見えていただけに、このときも非常に怖い思いをしました」と振り返っている。
【怖い話シリーズ】