男性が「学歴が必要である」と主張する理由は次の通りだ。
「他に社会で生き残る術がない人間が頼れるもの、それが学歴。裏を返せばなくても生きていける人はいるし、あったとしても必ずしも満足いく仕事ができるとも言えない」
「学歴があってもまともな社会人と言えない人もいる。学歴がなくとも社会に貢献し、人生を謳歌する人もいる。しかし、私も含めて多くの世の中の人は、学歴がないと日本ではまともに生きていけないから、学歴にすがり、学歴を振りかざし、学歴に泣く」
「学歴に高いも低いもない。その人の足跡というだけ」
男性は公立大学の医学部を卒業し、医師として働きながら博士課程の大学院に通っている。非常に高い学歴を持つ男性だが「父母は高卒と短大卒の公務員であり、長男である私に学歴の大切さばかりを伝えていた。しかし、人として大切なことについてはイマイチ欠けていたように思う」とも振り返る。
「今になって思うことは、必要なのは学歴ではなく、本当に楽しい学びを追求することが大切であるということ。その結果の学歴である。たった10年医療の現場で働いた私でも、肩書だけで本人が何もできない人間をいくらも見てきた。本当に役に立ち、本人がとても好きで到達した、生きた学歴は必要であると思う」
と見解を述べる。
学歴に不満があるかどうか聞くと、当然ながら「学歴に不満は全くない」と語る男性。
「研究が楽しくてここまで来ている。学歴は後からついてくる。学歴に高いも低いもない。その人の足跡というだけ。今何ができるか、何をしたいのかとは全く別。評価するところは学歴ではなく、その人がどう考えてこの学歴を選んできたのか(ということ)」
と回答を締めくくっていた。
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