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就職氷河期世代というと悲惨なエピソードばかりが目立つが、中には自力で道を切り開いて高収入を稼ぎ出している人もいる。
投稿を寄せた大阪府の50代男性(企画・マーケティング・経営・管理職/年収1200万円)は、1990年代後半に大学を卒業したまさに氷河期世代だ。当時は司法書士を目指していたため一般的な就活は経験せず、卒業後はそのまま司法書士事務所に就職した。
ところが、最初に入った零細事務所は社会保険すら未整備という環境だった。当時の心境について男性はこう明かす。(文:篠原みつき)
「このままでは将来設計を描くのが難しい」
「資格試験の勉強を続けながら約4年間働きましたが、年収は約300万円。仕事は定型的なものが多く、社会保険も整備されていないなど、決して恵まれた環境ではありませんでした。このままでは将来設計を描くのが難しいと感じ、思い切って業界を離れることを決断しました」
法律の知識を活かして転職活動をした結果、運良く東証プライム上場の証券会社の法務部門に入ることができた。
「そこで企業法務の基礎を身につけ、『この仕事こそ自分の天職だ』と感じるようになりました」
その後も東証プライム上場の専門商社へ転職し、幅広い業務を経験して年収は900万円程度までアップした。しかし、想定外の人事異動をきっかけに再び転職。現在は法務部門のマネジャーを務めている。
「現在の年収は1200万円程度で、会社には役職定年制度がないため、60歳までは現在のポジションを維持できる見込みです」
「頼れるのは自分のスキルだけ」
見事なキャリアアップだが、AIに自身の経歴を分析させたところ「就職氷河期世代の中では非常に恵まれた少数例」と評価されたという。
「しかし、私自身にはそのような特別な実感はありません。社会人になってからは、『頼れるのは自分のスキルだけ』という思いで、早朝に勉強するなど自己研鑽を続けてきました」
男性が自身の歩みを「ひたすら足元を見つめながら山を登り続けていたら、いつの間にか稜線に出ていて、目の前に広大な景色が広がっていた」と例えている通り、地道な努力の賜物だろう。
最初に入った環境の悪い事務所にそのまましがみついていたら、今のポジションは手に入らなかったかもしれない。
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